最もお金を使ったギャンブル、2位「パチンコ」を抑えて過半数を占めた、意外なものとは?ギャンブルだと認識していない人も…?

2022年5月15日(日)7時3分 マイナビ子育て

皆さん、ギャンブルと聞いて何を思い浮かべますか? 海外のカジノ、競馬や競輪などの公的競技などがパッと浮かんだ方も多いのでは。自分はギャンブルと縁がないと思っている人も少なくないでしょうが、ある調査では、ギャンブル経験者が7割近くにのぼるという結果が出ています。

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ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査

政府は法律に基づき、ギャンブル等依存症問題の実態を明らかにするために必要な調査を、3年ごとに行っています。ここで言うギャンブル等依存症とは、「ギャンブル等にのめりこむことにより日常生活又は社会生活に支障が生じている状態」とされます(※)。調査は全国の18歳以上75歳未満の男女、17,955人を対象に行われました。

なお、本調査における具体的なギャンブルの種類は、以下の通りです。

パチンコ、パチスロ、競馬、競輪、競艇、オートレース、宝くじ(ロト・ナンバーズ等も含む)、サッカーくじ、証券の信用取引、先物取引市場への投資、FX、インターネットを使ったギャンブル(競馬、競輪、競艇、オートレースを除く)、海外のカジノ、その他のギャンブル

(※)医療的に定義された疾病とは異なる。医療上の疾病としては、世界保健機関による「病的賭博」や米国精神医学会による「ギャンブル障害」がある。本調査では「ギャンブル等依存症」と医学的疾病概念である「病的賭博(ICD10)」、「ギャンブル障害(DSM-5)」を同義として扱うこととする。

これまでにギャンブルをしたことがある人は7割以上

まず、「ギャンブル行動」の調査として「これまでにギャンブルをしたことがあるか」を聞いた設問では、「これまでに何らかのギャンブルを経験したことがある(生涯ギャンブル経験あり)」と回答した割合は、全体の74.5%でした。男女別では、男性が84.1%、女性は65.7%で、男性の方が20ポイント近く高いという結果でした。また、過去1年間にギャンブルを経験した割合は全体で33.6%となっています。

年代別で見てみると、生涯ギャンブル経験率が最も高くなっているのは、40歳〜49歳で84.9%、次いで50歳〜59歳で83.1%となっています。これを過去1年間に限定してみると、最も多かったのは50歳〜59歳で40.7%の人が経験したと回答しています。

年代別ギャンブル経験率(生涯、過去1年)—久里浜医療センター「『ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査』報告書」より

最もお金を使ったギャンブルは「宝くじ」がトップ

過去1年間にギャンブルを経験した人を対象に「過去1年間で最もお金を使ったギャンブルの種類」を聞いた設問では、圧倒的多数を占めたのは「宝くじ」で、51.4%となりました。次に多かったのはパチンコ(15.8%)、パチスロ(9.7%)でした。

男女別で見ると、男性は「宝くじ」(40.9%)、「パチンコ」(18.6%)、「パチスロ」(12.7%)となっていますが、女性は「宝くじ」が69.8%と約7割を占めており、パチンコは10.9%、パチスロは4.4%にとどまっています。男性と比べて女性は、パチンコやパチスロをする人が少ない傾向にあるといえます。

最もお金を使ったギャンブルの種類—久里浜医療センター「『ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査』報告書」より

過去1年にギャンブルで使った金額、男性の4人に1人は1万〜5万円未満

では、実際にどのくらいのお金をギャンブルにかけているのでしょうか?

「過去1年間、1カ月あたりギャンブルにどのくらいのお金をかけたか(勝ったお金を含めず回答)」を聞いた設問では、0円という回答を除くと、男性では1万円以上〜5万円未満(24.7%)、女性では2千円以上〜5千円未満(11.6%)がそれぞれ最も多くなっています。また、月に1円以上ギャンブルにかける場合の金額の中央値は、男性が1万円、女性が3,000円でした。男性は女性の3倍以上の金額となっています。

ちなみに、0円の回答数を見ても、男性は37.3%、女性は57.2%であり、女性の方がギャンブルにお金を使わない人が多いと言えるでしょう。

ギャンブルにかけているお金(1か月あたり、勝ったお金は含めず)—久里浜医療センター「『ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査』報告書」より

男性の4割強が10代でギャンブルを経験している

最後に、「初めてギャンブルをした年齢」を見てみます。最も多かった年代は、20代(20〜29歳)で、全体の57.5%を占めました。男女別では、男性が52.0%、女性が64.5%となっています。

次に多かったのは10代(10〜19歳)で、31.4%と3割を超えました。意外にも10代で経験している人が多い印象を受けます。男女別でみると、男性が43.0%、女性が16.8%であり、男性の方がより低い年齢でギャンブルを経験している人が多いといえます。

反対に、30代以上で初めてギャンブルを経験した人は全体で10.8%にとどまっていることから、若い時にギャンブルを知るかどうかが、生涯のギャンブル経験にもかかわってくることがうかがえます。

初めてギャンブルをするようになった年齢—久里浜医療センター「『ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査』報告書」より

まとめ

手軽な宝くじもギャンブルのひとつ

今回の調査結果からは、7割近い人が何らかのギャンブルを経験していることがわかりました。ただし、その多くは宝くじであり、一般にイメージするギャンブルとは少し違うかもしれません。しかしながら、「金銭や品物などの財物を賭けて偶然性の要素が含まれる勝負を行い、その勝負の結果によって賭けた財物のやりとりをおこなう行為」というギャンブルの定義に当てはめると、宝くじも立派なギャンブル。宝くじは地方公共団体が発売する公的なギャンブルですが、当選確率は競馬などより低いと言われます。年末に売り場に並ぶ行列は風物詩のようにもなっていますが、ギャンブルの一種なんだという認識をもって楽しむのがよいでしょう。

(マイナビ子育て編集部)

調査概要

■「ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査」報告書/久里浜医療センター調査対象:日本国籍を有する18歳以上75歳未満の男女調査時期:令和2年10月22日〜12月16日有効回答数:8,223

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