東京都立学校教員、残業時間は月45時間まで…都教委が方針

2019年5月24日(金)13時15分 リセマム

東京都教育委員会

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東京都教育委員会は2019年5月23日、「都立学校の教育職員の勤務時間の上限に関する方針」を策定し、Webサイトに公表した。勤務時間は出勤カードシステムで日々計測し、時間外労働時間の上限の目安を「1か月45時間、1年間360時間」と示している。

 「都立学校の教育職員の勤務時間の上限に関する方針」は、文部科学省が学校における働き方改革の総合的な方策の一環として2019年1月に策定した「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」を参考に都立学校の教育職員(校長、副校長、実習助手、寄宿舎指導員を含む)の勤務時間の上限に関する方針として策定したもの。

 勤務時間の上限の目安として、時間外労働時間について「1か月45時間、1年間360時間を超えないようにする」との方針を示した。ただし、学校事故の発生、いじめや学級崩壊など、指導上の重大事案の発生などで一時的または突発的に勤務時間外に勤務せざるを得ない場合については、「特例的な扱いを認めることができる」とした。特例的な扱いについても「1年間に720時間」などの制限を設けた。

 なお、方針における勤務時間は、在校時間(休憩時間や勤務時間外に自発的に行う自己研さんなどの時間を除く)に職務として行う研修や児童生徒の引率などの職務に従事している校外での時間(休憩時間を除く)を加えた「在校等時間」を指す。時間外労働時間は、在校等時間の総時間から正規の勤務時間の総時間を減じた時間となる。

 勤務時間の把握方法については、校長が教育職員の在校時間を出勤カードシステムにより客観的に日々計測。校外の時間や土日・祝日の校務などについても、本人の報告などを踏まえてできる限り客観的な方法により日々計測する。東京都教育委員会は、月ごとに各学校の在校等時間を把握する。

 方針の実施にあたり、東京都教育委員会および校長は、休憩時間や休日の確保など労働法制を遵守するとともに、年次有給休暇などの休日をまとまった日数連続して取得することを含めて、健康確保に向けた取組みを促進する。在校等時間が一定時間を超えた教育職員については、医師による面接指導や健康診断などを実施する。

 このほか、東京都教育委員会では参考資料として「学校における働き改革 取組事例一覧」も公表。教員の意識改革、会議の効率化、ICTの活用など、さまざまな側面から勤務時間削減のための具体的な事例を紹介している。

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