全身緑色の兄妹、一家全員真っ青な一族…人類史上最も「奇妙な色の肌」をした人々

2024年5月24日(金)21時0分 tocana

 世の中には、生まれた時から黄色や青色、緑色の皮膚をした人間や、化学物質を摂取したことで全身が銀色に変色した人が存在する。今回は特異な色の肌をもつ人にまつわる伝承5選を紹介しよう。



■戦争が生んだ黄色い皮膚の“カナリー・ガール”


 第一次世界大戦時、特異な色の肌をもつ女性が英国で多く見られた。戦場に何百万人もの男性が赴いた代わりに、女性が工場の仕事を務めることに。女性たちは火薬の主成分である“トリニトロトルエン(通称:TNT)”を爆弾に詰める作業中、髪の毛や皮膚にTNTが付着。その結果TNTの付着部分は明るい黄色に変色してしまい、“カナリー・ガール”として知られるようになった。また皮膚から体内に吸収されたTNTは、胎内の赤ん坊にまで影響を及ぼすことも……。工場で働く妊婦が出産した赤ん坊の中には、皮膚が黄色く変色した乳児も見られたとか。


 


■緑色の皮膚をした兄妹


 緑黄色野菜を摂取したり肝機能が低下すると緑色の便を排泄することがあるが、12世紀の英国ウールピットでは全身の皮膚が緑色の兄妹がいたという伝説が残っている。一説では、村人たちが空腹に苦しむ2人に大量の緑豆を与えたことで、皮膚が緑色に変色したとか。しかしこれは1つの仮説にすぎず、別の説では栄養失調による貧血から皮膚が緑色になったともいわれている。その後、残念ながら少年は死亡。生き残った少女は英語を学び、緑色の皮膚をした人が暮らす“聖マーティンの土地”という名の、彼らの祖国について語ったという。


■青い皮膚の一族“ファゲイト一族”


 米国ケンタッキー州には、“青い皮膚の一族”として知られるファゲイト一族が代々暮らしてきた。一族の始まりは、1800年代初めにフランス人移民のマーティン・ファゲイトが同地域に移り住み、地元の女性との間に授かった子ども7人のうち、4人が青い皮膚だったをことから始まったといわれている。その後も青い皮膚をもつ子孫は生まれ続け、何人もの研究者が原因解明に挑んできた。研究の結果、一族には欠陥遺伝子が代々受け継がれていたことが判明。欠陥遺伝子は「メトヘモグロビン血症」を引き起こし、血液が通常よりも暗いことが影響し、皮膚が青く変色していたという。


 


■肌を黒くする究極のおしろい“鉛白”


 日本では1990年以降、若い女性を中心に美白ブームが根強い人気を見せており、最近では“飲む日焼け止め”なども販売されている。白い肌は古来より美しさの象徴とされ、当時は鉛白が人間の肌を美しい美白肌に見せると、洋の東西問わずおしろいの主成分として使われていた。しかし鉛白に含まれる鉛を皮膚から摂取することで、肌自体が黒く変色。黒い肌を隠そうと、さらに濃度の強い鉛白を使用するようになり、中には歯が腐り髪が抜け落ちた女性もいたとか……。白い肌で知られるエリザベスI世も、命の危険を危惧し鉛白の使用を中止したという逸話があるほど。


 


■全身が銀色に変色した“ブルーマン”


 抗バクテリア性質があると噂のコロイド状銀は、様々な症状に対する天然の抗生物質として、1990年代から販売されてきた。しかしコロイド状銀を服用することで体内に銀が蓄積。そして蓄積した銀は日光に反応し「銀皮症」(銀沈着症)と呼ばれる、皮膚を青みの帯びた銀色へと変色させる症状を発症させることが判明している。4年前に他界した米国人男性のポール・キャラソンは、10年以上にわたりコロイド状銀を服用したことで、全身の皮膚のほかに爪や眼球までもが銀色に変色してしまった。


参考:「LISTVERSE」、ほか


 


※当記事は2017年の記事を再編集して掲載しています。

tocana

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