クローゼットのスペース泥棒!何年も着ていないのに処分できない<まだ着られる服>を手放すコツとは…梅雨直前の今こそ知っておきたい「衣替えテクニック」
2024年5月24日(金)12時30分 婦人公論.jp
(写真提供:Photo AC)
着なくなった服が押し込まれたクローゼット、本がぎっしり詰まった本棚、使わないお皿だらけの食器棚……。モノで溢れた家にうんざり、という読者も多いのでは。一方、これまでに7000人以上の受講生へアドバイスをしてきた人気整理収納アドバイザー・阿部静子さんは「何があるかわからない時代だからこそ、人生の折り返し地点を過ぎたら片づけたもの勝ち」と断言します。その阿部さんが50代以上に向けて、お手軽片づけ術を伝授。今回のテーマは「まだ着られる服を手放す」ということ、です。
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「まだ着られる服を手放す」ということ
ゴールデンウィークも終わり、あっという間にまた衣替えの時期に…。
先月は、冬服と春服の入れ替えの際のコツを紹介しました。
入れ替えの時にポイントとなるのは、片付けと併せて「服を減らす」のを考えてみる、ということ。理由としては、服が減らせればその分、スペースが生まれるうえ、管理もグッとしやすくなるからです。
明らかに傷んだ服は気持ち的にも処分しやすいので、それはまっさきに減らせるかもしれませんね。一方できれいな状態の服は、「まだ着られるから」となかなか手放す決断ができない…。
そんなあなたのために、今回は「まだ着られる服を手放す」ということについて考えてみたいと思います。
出番のない服
まずは、ここ1、2年の間まったく出番のない服。
どんな服があって、なぜ着なかったのか原因を考えてみましょう。
丈がちょっと短め、長め、襟があきすぎる。しっくりこない、若すぎる、トップスとボトムスを合わせるのが難しい…。デザインが問題だった、着心地があまり良くなかったとか、原因は色々あると思います。
その意味で、デザインが問題で着なかったような服は、おそらく来シーズンも着ることはないでしょう。「流行は10年くらいでまわるから」と、大事にとっておく方もいますが、もし同じタイプのものが流行ったとしても、やっぱり素材や型は時代に合わせて調整されているはず。果たしてそれでも着るでしょうか?
好みが変わった、という理由も、おそらくこの先戻ることはなかなかないでしょうから、手放すべき服の候補にできそう。
手入れが面倒、セールで衝動買い…
手入れが面倒で次第に着なくなった、という服もあるかもしれません。
私の場合、「ビーズなどの飾りがついた服」はクリーニングに出さないといけないため、結果として着るのが遠ざかった覚えが…。そもそもですが、今や家でお洗濯ができるかどうかが購入の基準になっています。
セールで衝動買いした、という服も着ないことが多い印象が。
私も昔「好きなブランドだから」と、セールで売れ残っていた服を買ったことがあります。でも「好きなブランドだから」「お得だったから」だけではやっぱり着る機会は減ってしまう。
次第に着なくなることが予め分かっているので、今はその手の服も買わなくなりました。
こうして挙げてみるとポイントは結構ありますね。ちなみにこれ以外に、「太って見える服」も、私は手放す対象にしています。(笑)
もし以上に当てはまれば、来シーズンも出番はほとんどないはず。この機会に手放すのを検討してみてはいかがでしょうか?
なお以前、私が片づけサポートでうかがった先では、着たり脱いだりしながら、さながら私の前でファッションショーをしつつ、服を選別されていた方がいらっしゃいました。
片づけの際に他の誰かに見てもらう、というのはなかなか難しいかもしれませんが、確かに客観的に見てもらう、というのも選別には良いのかもしれません。
手放した服の扱い
手放す服が決まったら、捨てるだけではなく、リサイクルを考えてみてもよいと思います。その方法として、皆さんご存知のリサイクルショップやフリマアプリのほかにも、今は様々な方法が存在します。
たとえばアパレル大手の「H&M」には、全国どこのお店でもブランドや状態を問わず、古着を引き取ってくれるサービスが用意されています(24年5月現在)。
私も実際に着なくなった服をもっていったところ、代わりに次回のお買い物で使えるデジタルクーポンをもらいました。
著者が実際に古着回収へ持ち込んだ服(写真:著者)
持ち込んだ服は古着としてあらためて販売されたり、形を変えて清掃用品や断熱材の材料になるそうです。ゴミも減らせますし、こうしたサービスは積極的に利用していきたいと感じました。
収納について
最後に、収納の仕方について。
一度袖を通した服は、どこかへしまう前に必ず洗うことが大事、というのは以前の連載で解説したとおり。冬服の入れ替えがまだ、という方も梅雨の季節にはカビの原因となるので、この機会にしっかり洗濯しましょう。
いざ収納する際には、クローゼットのほこりを先にとることも忘れずに。これもカビの原因となります。
アウター、スーツ、パンツ、スカートは吊るして収納しましょう。薄手のブラウスなども掛けて収納。ニット類は吊るすと伸びるので畳みます。畳む場合、重いものほど下にすればしわになりにくくなります。
クローゼットの中にダウンコートを掛ける場所が取れないようなら、畳んで大きめのエコバッグに入れてから収納するのも手です。手袋、マフラー、ニット帽などの小物は、透明のジップ袋に入れておくと、中に何が入っているか分かって、来シーズン迷子にならないからおすすめ。
ちなみに私のクローゼットでは、今着る服と、シーズンオフの服がすぐ近くに置いてあります。なので、衣替えも他の場所に移動するようなこともなく、その場で入れ替えるだけで終わり。服の枚数がさほど多くないと、何かと便利に感じます。
これから着る服は、アイテム別に分類しつつ、クローゼットへおさめていきましょう。ブラウス、カーディガン、ワンピース、ジャケット…。それだけで朝の服選びがグンとラクになります。
以上、クローゼットがぎゅうぎゅうのままでは、梅雨の時期の湿気で、嫌な臭いやカビの原因になりかねません。今のうちに不要な服を手放しながら、衣替えを行ってはいかがでしょうか。