長寿な人に共通する性格とは?1日60gのタンパク質摂取、今より10分多く体を動かす…食事や運動を意識しつつ、いかに人生を楽しめるかがカギ【2023編集部セレクション】
2024年5月26日(日)8時0分 婦人公論.jp
イラスト:かやぬま優
2023年に配信したヒット記事のなかから、あらためて読み直したい「編集部セレクション」をお届けします。(初公開日:2023年06月29日)。
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厚生労働省のデータによれば、2022年9月1日時点で100歳を超えた人は全国で9万526人(そのうち89%は女性)、52年連続で過去最多を更新中です。30年以上にわたる高齢者調査で見えてきた、人生の最後まで自立した生活を送るためのカギとは(構成=山田真理 イラスト=かやぬま優)
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<前編よりつづく>
長生きする人の性格が示すものは
最後に、興味深い研究結果をご紹介します。人の性格を「神経性傾向」「外向性」「開放性」「調和性」「誠実性」の5つの軸で分析する心理検査を、認知症ではない百寿者に実施したところ、女性は「誠実性(意志が強い・几帳面・頑固)」と「外向性(社交的・活動的・ハデ好き)」がもっとも高く、次に「開放性(創造的・好奇心旺盛)」と続きました。
この結果が示すのは、食事や運動に気をつけようと決めたらきちんと守る意志の強さに加え、人や社会と関わる社交性と行動力を兼ね備えている人だということ。
また何歳になっても好奇心旺盛で、どんなことも楽しめる性格の持ち主が長生きするといえるのではないでしょうか。
ぜひ皆さんも、食事や運動を意識しつつ、人生を楽しみながら元気な百寿者を目指していただきたいと思います。
今よりも10分多く体を動かそうという「+10(プラステン)」から始めてみましょう(写真提供:Photo AC)
健康長寿への道
【運動】プラス10分動く
運動習慣のない人が急に体を動かすと、ケガをしたり、転倒したりする恐れがあります。体力や体の状態に合わせ、無理のない範囲で徐々に頻度を増やし強度を上げていくことが大切です。
まずは厚労省が推奨している、今よりも10分多く体を動かそうという「+10(プラステン)」から始めてみましょう。
年齢はあくまで目安ですが、具体的には、64歳頃までは少しきついと感じるくらいの運動や1日8000歩歩くことを目標に、1日合計60分、体を動かしましょう。
65歳以上の人はじっとしている時間をなるべく減らし、掃除や買い物などの家事に加え、散歩や体操などの軽い運動で1日合計40分は、体を動かすことを意識してください。
【食事】量と質を意識する
健康維持のためには1日3食、いろいろな食材を適量食べることが重要です。特にフレイル予防には、1日あたり60g のタンパク質摂取が必須。青魚に多く含まれるオメガ3系脂肪酸は、脂質代謝を促して炎症を抑え、血管の弾力性を保持する働きもあるため、積極的に食べてほしい食材です。
また、コレステロールも脳に必要な栄養素ですから、油脂は適度に摂りましょう。
脱水状態にならないよう1日1000ccの飲水を意識すること、塩分を摂りすぎないこと、よく噛んで誤嚥性肺炎を予防することも大切です。1回の食事で十分な量が食べられなければ、おやつにカステラやプリンなど卵や乳製品を含むものを。果物でビタミンを摂取することもおすすめです。(管理栄養士・鈴木和子さん資料より)
【社会参加】外から刺激を受ける
生きがいや幸福を感じることは、健康寿命を延ばすために欠かせないものです。家の中に閉じこもって誰にも会わずにいると、認知機能の低下やうつの発症リスクを高めてしまいます。孤立を避けるためにも、積極的に外へ出て、人や社会から刺激を受ける生活を心がけましょう。
また、健康のために始めた食事や運動習慣を、ひとりで維持するのは思いのほか大変なこと。友人と定期的に外食する、地域の運動サークルに参加する、仲間と公園でラジオ体操をするなどして、誰かと一緒に食事や運動をする機会を作るのはいかがでしょうか。
こうして生活にメリハリをつけることが、健康的な生活習慣を長続きさせる秘訣といえるかもしれません。
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