《意外と美味》和田秀樹先生が発見!熱中症を防ぐ「牛乳サイダー」
2025年5月28日(水)11時0分 女性自身
暑さや湿気で熱中症リスクが高くなるこれからの季節は、水分補給が重要だ。とはいえ、水やお茶での補給では、発汗で失われた栄養素は十分に補いきれない。飲みすぎると体内の塩分濃度が下がり、胃酸の分泌が減少し、消化機能を弱める場合もある。
「そこでおすすめなのが牛乳です。
ナトリウム、カリウム、カルシウムを含む牛乳は発汗時の飲み物として最適なのです」
こう話すのは立命館大学生命科学部特任教授で、こころと体のクリニック院長の和田秀樹先生だ。
とりわけ年齢を重ねると、体温調節機能が低下し、暑さへの感度が鈍り、気がついたら熱中症になっていたというケースがよくある。
「特に脱水症状を伴う熱中症では、頭痛、めまい、口喝、尿量の減少、けいれん、重度の疲労感などさまざまな症状が出ます。
脱水症状を防ぐには水分摂取と同時に電解質(主にナトリウム、カリウム、マグネシウムのこと)のバランスを崩さないことがとても大切なのです」(和田先生、以下同)
電解質はエネルギー代謝に関係するため、不足すると代謝がうまくいかずエネルギー不足になり、疲労感にもつながる。カリウムやカルシウムのバランスが崩れると心拍数が異常になって不整脈が起こることもあり、ナトリウムが不足すると血圧低下も起きる。
「重症化すると錯乱、意識喪失などの命の危険にさらされかねません。
だからといって、経口補水液を常備するのも大変です。そんなときに便利なのが牛乳なのです」
カルシウム補給のイメージが強い牛乳だが、先述のように電解質も含まれている。
「牛乳の成分の9割は水分です。そのうえ、牛乳なら胃にとどまる時間が長いので、持続的な水分補給にも有効だといえます」
効果的な摂取のタイミングもあるという。
「朝、気温が高くなる前に摂取しておきましょう。大事なのは一気に飲むのではなく、こまめに飲むこと。朝飲んだからOKなのではなく、のどが渇く前に飲むよう心がけて。1日1〜1.5リットルの水分補給を目指し、そのうち牛乳は200〜400ミリリットルくらいを目安にしてください」
習慣化のために和田先生がおすすめする飲み方は、炭酸水やサイダーと牛乳を1対1で割るドリンク「牛乳サイダー」だ。
清涼感のある炭酸と牛乳の組み合わせは、一見妙だが、意外とおいしく、すっきりとした味わいで、夏に牛乳は重いと感じる人にも好評だという。熱中症対策に、あなたもぜひ試してみてほしい。