病院が「キャッシュレス非対応」で受診先を変えた・断念したことがある人の割合は? - 関東圏500人調査
2025年5月30日(金)12時8分 マイナビニュース
エム・ピー・ソリューションは5月29日、「病院やクリニックでの決済状況」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2025年4月18日〜4月22日、過去半年以内に病院やクリニックの受診経験がある、関東圏在住の20代〜60代の男女500名を対象に、インターネットで行われた。
○病院・クリニック受診時の決済方法
直近の受診で利用した決済方法について、現金で支払った人の割合は51.8%、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済のなどのキャッシュレス決済を利用した人の割合は48.2%でほぼ同水準となった。
○病院・クリニックで最も使いたい決済方法
全ての決済方法が使える場合、現金決済を希望する人は24.2%、キャッシュレス決済を希望する人は75.8%となった。世代別で見ると、30代の83.8%(83人)が一番多く、その他の世代においても約70%以上の割合がキャッシュレスを希望していることが判明した。また、希望しているキャッシュレス決済の種類は、どの世代においても「クレジットカード」が最も多く、次いで「QRコード決済」が多いという傾向が見られた。
また、直近で病院やクリニックを受診した際、「現金」で支払った人のうち、最も使いたい決済方法として「キャッシュレス決済」と回答した人が過半数を超えた。「本当はキャッシュレス決済を使いたいのに現金で支払わざるを得なかった」層が半数以上を占める結果となり、受診先の多くがキャッシュレス決済に対応していなかった可能性が考えられる。
○キャッシュレス対応有無で受診先を変えた・諦めた経験
最も使いたい決済方法として「キャッシュレス決済」を希望した人のうち、受診先がキャッシュレス決済に対応しておらず受診を諦めた・受診先を変えた経験がある人は、全体で27.6%だった。一方、世代別でみると、年代が若いほど、「諦めた・変えた」と回答した割合が高く、20代・30代では40%以上となった。この結果から、若年層ほど、病院選びにおいて、支払時の利便性を重視していると考えられる。
○現金支払いのみ対応の病院で持ち合わせが足りなかった経験
調査対象者全員に 「現金支払いのみ対応の病院・クリニックで受診後、会計時に現金の持ち合わせが無かった・足りなかった・ギリギリだった経験」の有無を聞いたところ、経験がある人は39.4%(200名)という結果となった。特に20代は57.9%、30代は53.5%が「経験あり」と回答し、40代以上(42.7%以下)と比較して高い傾向が見られた。
また、経験があると回答した人の65.4%がATMへ向かい、22.8%が自宅に戻るなど、80%以上の人が体調不良や怪我の中で現金を用意するために追加の移動を余儀なくされており、この点においても、医療機関におけるキャッシュレス決済導入の必要性が示唆される。