熱中症対策のエアコン・扇風機…試運転&確認で事故リスク低減を

2023年5月30日(火)17時15分 リセマム

おうち熱中症予防にエアコン試運転を

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製品評価技術基盤機構(NITE:ナイト)は、室内における熱中症対策の有効な手段であるエアコンについて、メンテナンス不足等で肝心なときに使用できなくなることがないよう、本格的な夏を迎える前に早めのエアコン試運転をしてほしいと注意を促した。事前にしっかりチェックすることで使用時の事故リスクも回避できるという。

 気象庁は2023年夏も平年より気温が高くなる見通しとの予報を示しており、年々危険度を増している熱中症への対策が急がれる。総務省消防庁の過去5年間の統計データによると、熱中症で救急搬送される半数以上が高齢者で、熱中症の4割以上が住居内で発生しているという。

 4割以上を占める「住居」は、熱中症の発生がもっとも多い場所となっており、未然に防ぐにはエアコンを有効活用することが重要となる。本格的に暑くなる夏の時期はもちろん、梅雨の合間の晴れや梅雨明け前後も気温だけでなく湿度が高く蒸し暑くなることから、熱中症リスクが高まる。そうした際に、急にエアコンを使用しようとして正常に動作しないといったリスクを避けるべく、使用頻度が高まる時期の前に早めの試運転がお勧めだという。

 エアコンの点検・修理・工事依頼は夏場に集中するため、エアコンの試運転で正常に動作することを早めに確認し、万が一問題があった場合は、比較的空いている時期に必要な修理等を済ませておくことで、事故を未然に防止し、エアコンを安全で快適に使用できる。

 エアコンを試運転する際のポイントは5つ。試運転前の確認ポイントとして、「電源プラグや室内機のフィルターにほこりがたまっていないか」「室外機の上や前に物を置いていないか、汚れがないか」を確認し、試運転時は「最低温度に設定し、冷房運転で冷風が出るかどうかを10分間確認」「さらに30分ほど運転し、室内機からの水漏れ、異音・異臭等がないかを確認」「異常が確認された場合には、必要に応じて点検・修理を受ける」をチェックポイントとして示している。

 また、エアコンや扇風機は、夏場に急激に使用頻度が増加することにともない事故も多く発生している。NITEに通知された製品事故情報によると、エアコン・扇風機の事故は2018年度から2022年度の5年間に合計409件(エアコン343件、扇風機66件)あり、その約半数の186件が6月から8月の夏期にかけて発生。事故のほとんどが火災事故のため、注意が必要だ。

 急激に使用頻度が増加する夏場は製品にとっても過酷な季節となる。特に、古い製品やリコール対象製品、施工に問題を抱えている場合は、これまで正常に使えていたとしても酷使や経年劣化により事故のリスクが高まる。事故を未然に防ぐためにも、エアコンの水漏れ、異音・異臭、エラー表示、意図せず停止するといった不具合がないか点検し、取り付け、取り外し、内部洗浄等の工事や作業は、専門の知識や資格を有する業者に依頼してほしいとしている。

 扇風機の気を付けるべきポイントとしては、動きが悪い、異音・異臭、モーター部分が異常に熱い等の不具合がないかを点検し、使用しないときは電源プラグをコンセントから抜くことを勧めている。エアコン・扇風機共に、点検で少しでも気になる異常があった場合には使用を中止し、専門業者へ点検依頼するとともに、使用している製品がリコール対象ではないかを確認し、来たる夏の暑さに向け万全の対策を取れるよう備えてほしいとしている。

リセマム

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