学生御用達の1kg丼!『深川つり舟』(国立)で「特上海鮮丼」&「場外天丼」を堪能してきた

2021年6月25日(金)10時49分 食楽web


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 JR国立駅から徒歩5分ほどの場所に、腹ペコ地元学生から愛され続けている店があると聞き、向かったのは『深川つり舟』。国立にある一橋大学の学生はもちろんのこと、多摩エリアにある他大学や専門学校の学生たちも通い、最近では大盛り番組などにも登場する、いわば「国立で腹一杯食べたいならここ」と呼ばれる店の一つです。

『深川つり舟』は平成元年創業。豊洲から毎日届く新鮮な魚介類で作る刺身や天ぷらが評判の店。「マグロ以外はほぼ冷凍の品は使っていないね」と店主。食材の鮮度に自信あり、です。


店内はカウンター席と座敷席。そして窓際には、かつてアルバイトをしていた体育会系所属の学生たちが着ていたユニフォームが。日本代表選手のもある!

 店内に入り、まずはメニューをチェック。「マグロ丼」や「トロサーモン丼」、「さっぱりしらす丼」、「海老天丼」、「ミックス天丼」、「サーモンとイクラの元祖わがまま丼」、「マグロと山芋とネギトロのカミナリ丼」などなど、丼メニューだけで50種も! これはどれにしようか本気で悩むっ!

 ここは素直に聞いてみることに。「これでもね、メニューは削ったんだよ。一番出るのは海鮮丼とアナゴ丼だね」と店主。お客様のリクエストで刺身にしろ天ぷらにしろ様々な組み合わせの丼メニューが生まれ続け、増えすぎた結果、削って50種。すごい。

 となると、刺身ものの丼も食べたいし、天ぷらものの丼も食べたくなります。1つに絞れない! そこで、「特上海鮮丼」と天ぷらの「場外天丼」の両方注文に決定です!

豪華かつ美しい! 魚介9種盛りの「特上海鮮丼」


「特上海鮮丼」2900円。カニ汁の味噌汁、お漬物、小鉢付き。なんて華やか! しかも立体的

 まずやってきたのは「特上海鮮丼」(2900円)。この日はカンパチ、マグロの赤身、サーモン、さわらの切り身3切れずつに、ホタテ、蒸し海老、うに、いくら、ネギトロの全9種が丼を覆うように、しかも山盛りになっています。

 早速計測。直径15cmの丼に高さ約15cm、そして重さは1061g(器の重さを除く)。カニ汁なども含めるとおよそ1.2〜1.3kgなんだろうけれど「ゴハンはおかわり自由だからね」とニッコリ。

 その前に、ゴハン見えないです。え〜っと、ゴハンとおかず、バランスよく食べるにはどうすれば?「卓上に置いてあるお皿に取り分けるといいよ」。

 卓上には箸箱や醤油などのほか、醤油を入れる小皿や取り分けるのにちょうどいいお皿が置いてあります。


高さ約15cm。エビやホタテの後ろで巻貝が支えているので見応えある高さに

 ということで、サーモンやマグロといった切り身をお皿に移動し、こぼれ落ちそうなネギトロ、いくらと一緒にゴハンをすくって一口! ああ〜美味しい。朝届いたばかりの新鮮魚介類を昼に食べているんだもの。まちがいない。いくらはプチプチ、ウニはとろとろ、サーモンは脂で濃厚。マグロの赤身のさっぱり感もいい。うっとりするほどの美味しさです。

 下のゴハンは酢飯。なので魚介類たちとの相性はもちろん、かに汁とも完璧なバランス。おそらくですが、この酢飯とかに汁だけでもう一杯ずついけちゃう美味しさです。ゴハンもかに汁もお代わり自由って素晴らしい。胃袋が許すなら、ゆったりと魚介類を楽しみつつ、ゴハンとかに汁はあと2回いきたいぐらい!

「お客さんの中には、かに汁だけ食べさせてって言う人もいるんだけどさ。それじゃお金取れないよ」と笑う店主。丼はもちろんですが、お味噌汁も定評があるってことですね。


マグロ、後ろ側にあるので見えないけれど3切れ乗っています。ちなみに一番手前のピンク色のプチプチしたものはネギトロ

「うちは味噌汁もゴハンもおかわり自由。でも手を抜かないからね」と微笑む店主。「特上海鮮丼」を頼んだお客さんは、みんな普通に3回ぐらいおかわりをしていくとのこと。

 そうなるとおそらくですが、推定2kg近くになるのでは? 座敷席に飾られたユニフォームを見ると、アメフトやアイスホッケーなど、ガタイがいい人率の高い、体育会系部活のユニフォームが多いような。ここでおかわりたくさんして、体を作ったのかも?

 3回おかわりをした場合、単純に考えて2〜3人前のボリューム。と考えると2900円は高くない。むしろこれだけ種類豊富なお魚たちが味わえると思うと良心的すぎる気がします。そして、1人1品(丼または定食)を頼むならシェアOKなので、大喰いの知り合いと一緒に食べに来ると、よりバラエティ豊かに楽しめるってことなのかもしれません。

左右に飛び出しているあなごに、クロスするイカと海老!「場外天丼」


「場外天丼」2000円。こっちも下のゴハンがほぼ見えない!

 続いてやってきたのが、天丼の中でもボリュームがある「場外天丼」。場外って?

「これはね、築地の場外まで行かなくても楽しめる天丼、って意味なんだよ」。なるほど。築地の場外市場の「場外」からきているんですね。個人的な感想ですが、築地の場外で食べられる2000円の天丼より、ボリュームも種類もすごい気がします。

 この日の天ぷらはあなご、エビ、イカ、キス、野菜は玉ねぎ、レンコン、かぼちゃ、さつまいも、エノキダケとこちらも9種類。直径約16cmの丼に、高さ約16cm、重さが997g(器の重さを除く)。ちなみに、左右にドーンと伸びる穴子は約30cm、縦に伸びるイカは約20cm、エビは約18cm。もぉ威風堂々たる姿。こちらにもかに汁、お漬物、小鉢が付きます。


中央左がイカ天、右がエビ天。穴子天、両サイドからの飛び出し方がたまらない!

 計測も済んで早速一口! 海鮮丼同様、まずはイカとエビ、そして野菜天をいくつか皿に移し、まずは穴子から! もぉフワッフワ。染み込んでいる甘辛のタレ、そしてゴハンとの相性が素晴らしすぎる! タレがかかっているのでサクサク、ではなくしっとりふわふわ。

 ただ、ふわふわなので、中央からかじったら穴子の両端飛び出ている部分がお辞儀状態に。とりあえず半分に箸で切り、一つはお皿に移動させます。イカ天は肉厚、エビ天も長さも太さもしっかりあって、食べ応え満点。時々かぼちゃやさつまいも天の優しい甘さも堪能しつつ、ウキウキしながら食べすすめていきます。


エビ天を持ってみた。長い。そしてずっしりしている。箸を持つ手に力入っています

 海鮮丼同様、こちらもゴハン&かに汁はおかわりOK。そして1人1品(丼または定食)を頼めばシェアもOK。なので、2〜3人で食べにきて、お皿に取り分けて、複数種類の丼や定食を食べる、というのもオススメです。しかも、食べ切れなかった分は持ち帰りもできるので、本当は出来たてを食べ尽くしたいけれど、ちょっと無理だった、という場合はおうちゴハンに。

 そもそも、どうして1kgクラスの丼を出すようになったのか店主に聞くと「もともとこのボリュームだよ」とニッコリ。店を始めた最初から、お腹いっぱいになれるサイズで出していたとのこと。サービス精神豊かだからこうなっちゃうのよ、と微笑む女将さん。

 そのサービス精神はボランティア精神にも繋がっていて、中学生までの子どもたちに無料で「こども食堂」もやっているとのこと。中学生以下で、何らかの事情で家での食事が大変な子供たちに、毎日ゴハンを食べさせているそうです。

「国立市の隣の市からも自転車でやってくるよ」と店主。店のカウンターには子供達との交換日記のノートも置いてありました。


「初夏はヒラメやタイが美味しくなるから、『漬け丼』(1700円)がオススメですよ」(店主の湊 実さん)

 ちなみに、テレビなどで時々紹介される、タワー状に積んだかき揚げが食べたい場合は要予約。フードファイターさんだけではなく、大学のゼミの食事会などでもリクエストされることがあるそうです。「最大はかき揚げ52枚。某フードファイターの方は2回食べ切りましたよ」とのこと。かき揚げ52枚って。食べる方も積み上げる方も共にすごい。

 カウンター席の上には色々なサインが貼ってあり、有名人の他に、タイやイタリアなど海外のテレビ局から取材に来た記念も。大盛りって世界各国テレビ番組のコンテンツになるんですね。

 かき揚げタワーは別として、普通のメニューでもボリュームがあり、お腹いっぱいになれる『深川 つり舟』。アルバイトの人たちの中の良さ、店主や女将さんの面倒見の良さも店の魅力の一つです。

 テイクアウトメニューも現在販売していて、「つり舟BOX(刺身入り弁当)」(1100円)や「おまかせ弁当」(650円)、「生姜焼き弁当」(650円)のほか、「唐揚げ」(5個250円)、「天ぷら盛り合わせ」(400円〜)など、単品料理も購入できます。

 刺身も天ぷらも美味しくて、でもそのあとお腹がはちきれそうになるぐらいパンパンになった1kg丼。コロナが収束したら、4人ぐらいできて、いろんな刺身や天ぷらを堪能したいなぁ。次回は定食または旬の漬け丼を食べに来たいと思います!

(取材・文◎いしざわりかこ)

●SHOP INFO

店名:深川 つり舟

住:東京都国立市東1-15-18 白野ビル2F
TEL:0425-76-9910
営:11:00〜14:00、17:00〜21:00(L.O.20:30)、緊急事態宣言時〜20:00(L.O.19:30)
休:日曜

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