【柚子の保存】おいしさをキープする方法&長期に楽しめる加工レシピ

2021年8月18日(水)11時55分 マイナビ子育て

限られた時期にした手に入らない柚子ですが、保存方法によっては長期間楽しむことができます。今回は基本的な保存方法から、長期間保存できる方法までご紹介します。香りのよい柚子をおいしく使い切れる方法がたくさんあるので、取り入れられるものを見つけてみてください。

こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。

11月〜1月にかけて旬となる黄色い柚子。爽やかな香りと酸味は本当にいいですよね! その存在感は料理の仕上がりをぐんとランクアップしてくれますが、旬の時期は限られ、1年通して手に入るものではありません。反対に、12月ごろには庭で採れたから〜とたくさんいただくことも。

おせち料理などにもよく使われるので購入したけれど、使い切らずに残ってしまった……ということもよくありますよね。忘れたころに発見して、切ってみたらスカスカになっていた経験はありませんか?

柚子の香りをキープしつつ、おいしく使い切るためには、保存するときのコツがあります。長期保存できる加工方法もマスターすれば、柚子が手に入らない季節でも楽しむことができるようになりますよ♪

柚子を保存するときのポイントは?

柚子を保存する上で大切なのが、カビや細菌の繁殖も防ぎつつ、柚子のおいしさや香りを損なわないこと。香り成分が飛んでしまったり、瑞々しさや酸味がなくなってしまったらガッカリ。

そうならないためには乾燥・多湿の予防、適した温度の中での保管が大きなポイントとなります。

香りをキープ柚子といえば香りが命。特に皮に香りの成分が多いため、料理にも使われます。果皮の表面にある粒々は油胞と呼ばれ、ここに香り成分があるので、こすったり切ったりして油胞を壊すことで香りが立ちます。

料理に使う前にこの油胞が壊れてしまっては台無しです。できるだけ香りが飛ばないような方法で保存するのが、おいしさを保つコツ。

瑞々しさや酸味をキープ柚子は種が多いため果肉が少なく、主に果汁を絞って使います。乾燥して中がパサパサになってしまうと、果汁を絞ることができなくなってしまうため、乾燥しないような対策が必須となるわけです。

使いやすさをキープ種や内皮、白いわた部分は苦みがあったり、食感を悪くするため取り除くことが多いですが、この部分にはとろみをつけてくれる水溶性食物繊維であるペクチンが豊富。料理によってはペクチンの力を活用したい場合も。どんな料理でどのように使いたいかによって使用場所は異なります。保存する際には使用状況を考えて、使いやすい形にしておくことが大切です。

以上のことを踏まえて、柚子の基本的な保存方法をご紹介していきます。

柚子の保存方法

常温保存

柚子の旬は寒い季節なので、常温での保存も1週間程度であれば可能。柑橘類の中でもそこまで持ちがよいわけではありません。

この期間中に使う予定ならば、乾燥を防ぐためにキッチンペーパーや新聞紙などで包んで常温保存でOK。

冬場でも暖房で部屋が暖かくなれば早く傷んでしまうので、保存場所は冷暗所で。

冷蔵保存

もう少し長く保存したい場合は冷蔵で10日間ほど保存可能。やはり乾燥を防ぐためにキッチンペーパーで包み、さらにポリ袋に入れてから冷蔵庫の野菜室へ。これで冷風に当たらず、余分な湿気や乾燥から守られます。

カットした柚子が残ることも多いですよね。こちらは水分も香りも飛びやすくなっているので、ぴっちりとラップで包んでからポリ袋に入れてください。

丸ごとの柚子と比べると傷みも早いため、冷蔵保存でも3〜4日で使い切るようにしましょう。

冷凍保存

も〜っと長く保存したいときにはやっぱり冷凍です。これなら1ヶ月程度は保存可能。香りや水分が飛ばないように全体をラップで包んでしまいます。

あとはフリーザーバッグに入れて冷凍庫へ。しっかり凍ってしまえば、ちょっと香りが欲しいときに、凍ったまま皮だけすりおろしたりできて便利。

全部を使用するときには、完全に解凍すると柔らかくなって少し扱いにくくなるため、冷凍庫から出して半解凍くらいになったら、カット等してみてください。

丸ごとだと場所も取るし、1個丸ごと使うようなとき以外は使いにくい……と思うなら、すぐに使える形にしてから冷凍すると◎

皮は黄色い部分だけ取るように薄く剥きます。このとき細かく剥いてしまうと、その分だけ油胞が壊れて香りが飛んでしまいます。できるだけ大きめに剥くようにがんばってみて。

果汁も絞ってしまいます。

果汁はそのままだと液体で保存しにくいため、製氷機やシリコンカップなどに入れていったん凍らせてください。このとき、使いやすい量に小分けにすると後で便利。1個10mlずつにすれば、使うときに計量不要になります。

凍ったら製氷機から取り出し、1個ずつラップで包んでフリーザーバッグへ。皮も使い切りの量にわけてラップで包み、同じようにフリーザーバッグに入れてから、空気を抜いて口を閉じ冷凍保存。かなりコンパクトになってくれ、使いやすさもUP。

種や内皮などの残ったものは、活用予定ならそれもラップで包んで同じように保存してください。

果汁も皮も加熱すると香りが飛んでしまうので、レンチン解凍できますがオススメしません。加熱料理に使う際には仕上げに加え、サッと加熱して仕上げるのが柚子のおいしさを有効活用する秘訣です。

皮を使うときは凍ったままカットすると切りやすいので、冷凍庫から出してすぐで大丈夫。薄いので無理なく切ることができます。

柚子の長期保存方法

基本的な保存方法のほかに、柚子には加工して長く楽しむ方法がたくさんあります。古くから愛されてきた柚子ならではの保存方法をマスターすれば、1年を通して活用できるように。

長期保存する場合には、保存容器はしっかりと煮沸やアルコール消毒をし、雑菌が入らないように気をつけてください。ガラス製の保存容器は煮沸もでき、酸にも強いのでぴったりです。

柚子塩(塩柚子)

数年前から日本でも人気となった塩レモンのように、柚子も塩漬けにして発酵させる柚子塩(塩柚子)があります。

材料は柚子と塩のみで作り方も簡単。長期保存も可能です。うどんにちょっと入れたり、お鍋や漬物に使ったり、柚子の香りを気軽に楽しめる万能調味料になります。

材料柚子、塩(柚子の10〜20%)

作り方① 柚子を半分に切って皮と実を外し、皮は白いわた部分をスプーンなどでこすり落としてから千切りにする。② 果汁を絞って種は取り除く。③ 皮と果汁の重さを計り、その10〜20%の塩を加えて混ぜる。④ 清潔な保存容器に詰める。

加熱作業などは一切なし! 塩分濃度が高いほど保存性は高まりますが、そこはお好みで調整してください。みじん切りにしたり、フードプロセッサーでペースト状にしてもOK。

数日〜1週間ほど冷暗所で発酵させてから冷蔵保存するレシピもありますが、我が家では作ってすぐに冷蔵庫に入れてしまいます。

保存期間もレシピによってさまざまなのですが、20%の塩が入っていれば冷蔵保存で1年経過してもカビが発生することはありません。

色は時間経過とともに茶色くなってはきますが、柚子の香りをしっかり楽しめました。冷凍保存したほうが色のキレイな状態を長くキープできるので、使いやすい方法で保存してみてください。

ちなみに同じ作り方で、塩の代わりに砂糖やはちみつ、氷砂糖を柚子と同量で漬け込んで1週間置くと、柚子茶ができます。

柚子ジャム

ほろ苦で爽やかな柚子ジャムも人気です。こちらも砂糖の効果で長期保存できます。パンに塗ったり、お菓子作りに使ったり、お湯で割って柚子茶にしてもOK。

材料柚子、砂糖(柚子の50〜100%)、水※砂糖の分量は、ほかのフルーツのジャム作りでは50%くらいで十分甘いのですが、柚子は酸味が強いため、50%だと甘さ控えめなくらいです。お好みで分量は調整してください。

作り方① 柚子を半分に切って皮と実を外し、皮は白いわた部分をスプーンなどでこすり落としてから千切りにする。② 果汁を絞って種は取り除く。③ 鍋に湯を沸かし、皮を3分ゆでてザルにあける。これを3回して水を切る(苦みを取るためゆでこぼす)。④ 皮と果汁の重さを計り、その50〜100%の分量の砂糖と一緒に鍋に入れる。⑤ 皮が柔らかくなり、少しとろみが出たら火を止める。

※とろみは冷めると強くなるため、緩いくらいで止めます。種も一緒に煮るとペクチンの働きでとろみがしっかりついたジャムになります。種はガーゼに包んであとで取り出せるようにしてあげると後で楽ちん。

煮沸消毒をしたうえで瓶づめし脱気保存すれば、保存期間は未開封の状態で6ヶ月〜1年程度。

アツアツのうちに清潔な瓶に入れ、ゆるめに蓋をして熱湯に入れて15分ほど煮て空気を抜いた後に、しっかり蓋を締めて逆さまに置いて冷まします。冷めた後、蓋の中心部分が凹んでいたら脱気できた印です。

柚子味噌

甘辛で爽やかな香りがする柚子味噌。これだけでごはんがすすみすぎて危険なおいしさですが、市販のものは甘すぎて……ということはありませんか? 自分で作れば好みの甘さに調整もできます。

甘さ控えめなため、保存は冷蔵で2〜3週間程度ですが、冷凍すれば1年ほど保存可能。風味や色は変わってくるので、おいしいうちに使い切るようにしたほうが◎

材料・柚子……1個・味噌……150g・砂糖……大さじ2・水あめ……大さじ1〜2

※味噌の甘みや柚子の大きさには個体差があるため、分量は調整してください。

味噌は柚子の風味がよく感じられるよう、甘めの白味噌がオススメ。なければ違う味噌でもOKです。

作り方① 柚子を丁寧に洗ってしっかり水気を拭き取り、皮を黄色い部分のみすりおろす。② 実の部分を半分に切り、種を取り除いてから果汁を絞る。③ 鍋に味噌と砂糖、水あめを入れて、弱火で焦げないように混ぜながら加熱する。④ 砂糖がしっかり溶けて味噌に馴染み、照りととろみが出るまで練る。⑤ 火を止めて皮と果汁を加えて混ぜる。

※皮は白い部分を入れると苦みが入るため、黄色い部分だけ入れるようにします。※強火で加熱すると味噌の風味が飛んでしまうので、弱火でじっくり火を入れましょう。柚子も加熱すると香りが飛んでしまうため、火を止めてから加えます。

元の味噌よりもぽってりなめらか。柚子の香りがふわ〜っとしておいしいんです♪ きゅうりなど野菜スティックのディップにしたり、魚に塗って焼いたり……味噌焼きおにぎりなんかもよさそう!

柚子しょう油

柚子は種が多すぎて果肉が少ない……と思ったことがある方も多いはず! 実はこの種がいい仕事をしてくれる調味料があるんです。

種にはペクチンが多く含まれているので、しょう油に種を漬けるだけで、驚きの効果が! 捨てるだけだった柚子の種を有効活用できるので試してみて。

材料柚子の種、しょう油

瓶に種としょう油を入れて冷蔵保存。時間とともにペクチンの効果でとろみがついてきます。

種の分量が多ければ、ツヤツヤぷるぷるのジュレ状に。柚子の風味もついたジュレ状の柚子しょう油は、しょう油やポン酢の代わりにかけたりすると◎。湯豆腐にかけたり、ドレッシングにしたり、活躍シーンはたくさん!

保存期間ですが、我が家の場合は1年経過しても特に問題なく使用できています。レシピによっては1〜3ヶ月と記載されているものもありますので、レシピにあわせて保存してください。

まとめ

柚子は常温では1週間程度の保存期間ですが、冷蔵や冷凍することでもっと長くもたせることができます。保存するときには乾燥・多湿の予防、適した温度の中で管理し、柚子の香りや酸味が飛ばないように取り扱うことが大切です。長期保存できる加工方法もたくさんあるので、柚子の季節が過ぎても楽しめるよう試してみてくださいね♪

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