地下芸人・チャンス大城と大谷翔平に意外すぎる共通点! 人生が変わった“ある習慣”とは?(インタビュー)

2022年8月23日(火)16時0分 tocana


『水曜日のダウンタウン』『さんまのお笑い向上委員会』などにも出演して話題になっている芸人のチャンス大城が、本名の大城文章名義で初めての著書『僕の心臓は右にある』(朝日新聞出版)を出版した。


 尼崎に生まれ、壮絶ないじめを経験しながら、芸人を目指して上京してきた彼のディープな半生が余すことなく綴られている。インタビュー第2回では、この本が出されるまでの経緯について聞いてみた。



* チャンス大城が「飲尿で起きた奇跡」を語るインタビュー第1回



■人生の激変期に生まれた一冊


——今回の本を出すことになったきっかけは?


チャンス大城(以下、チャンス)  8〜9年前に本当に仕事が何もなくて、本でも読もうと思って、山田清機さんという方が書いた『東京タクシードライバー』(朝日新聞出版)という本を読んだんです。東京のタクシー運転手13人にインタビューするノンフィクションだったんですけど、読んでいたら最後のところで号泣するくらい感動して。


 それで、著者の山田さんとフェイスブックでつながって仲良くなって飲みに行かせてもらったんですけど、その場で「あなたも書いた方がいいですよ」って勧められて、そこから自分の過去の話をちょこちょこ書き出したんです。


 4年ぐらいかかけて書き上げて、いくつかの出版社に持ち込んだんですけど、どこも相手にしてくれなくて。ただ、山田さんの『東京タクシードライバー』の担当をされていた(朝日新聞出版の)齋藤さんだけが「面白いですね」って言ってくれて。それで出版してもらえることになりました。


——そのときの原稿が、ほとんどそのまま本になったんですか?


チャンス  いや、その4年ぐらいのうちに僕が離婚したりとか、いろいろな出来事があったので、そういうのも足していくことになりました。元の原稿は前半の「尼崎編」だけだったんです。後半の上京してからの「東京編」は新しく書きました。2〜3年くらいかけて。


——さらに2〜3年!? じゃあ、その間に人生が本当に激変しましたね。


チャンス  そうなんですよ。たった3年の間にドン底も見ましたし、天空も見ましたし、えげつなかったですね。『細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』で優勝したり、『人志松本のすべらない話』に出たり、その打ち上げで酔っ払ってしくじったり、天に上がって一気に落っこちるのは人生で初めての経験でした。そこからまた上がれるとは思っていなかったです。


——本の中でも書かれていますが、お酒をやめたのが大きかったですか?


チャンス  でかかったです。本当に酒癖が悪かったので……。それも千原兄弟さんのおかげですね。(千原)せいじさんに「お前、酒やめろ!」って言っていただいて。


 あそこでやめてなかったら人として終わってました。やめられて本当に良かったです。一時期、2年くらいお酒をやめたときにせいじさんに(冗談で)「手錠はめたら飲んでもええよ」って言われたんですけど、手錠かけてまで飲みたないな、って思っちゃうくらいだったので。


——私は1回、真夜中にチャンスさんから無言電話がかかってきたことがあるんです。「もしもし」って言っても返答がなくて、息遣いだけが聞こえてくるっていう。


チャンス  マジですか! 覚えてないな……。その頃はよくいろんな人に電話していました。飲もうや、とか言って、朝4時とか、昼12時とかに。



大谷翔平との意外すぎる共通点


チャンス  あと、頭おかしいと思われるかもわからないですけど、2019年の夏ぐらいにコンビニに行こうと思って歩いていたら、後ろの方から「あ、なんか見られてるな」って思ったことがありまして。


——見られてる!?


チャンス  今まで僕が酒を飲んで人に絡んだこととか、過去の悪い行いみたいなものが、全部見られてるんだな、と悟ったんです。そこで「これからは吸い殻拾いをして償っていきますんで、見ていてください」って誓ったんです。


 それから本当に3カ月ぐらい毎日ずっと吸い殻を拾っていました。そうしたらある日、また見られている感覚があったんです。その時に「あの、ちょっといやらしいんですけど、このまま吸い殻拾いを続けるので、仕事をくれませんか?」ってお願いしてみたんですよ。


 そうしたらちょっとして、せいじさんが僕を『さんまのお笑い向上委員会』に呼んでくれたんです。それから、じわーっとテレビに呼ばれることが増えてきて。今でも吸い殻拾いはやっています。1週間ぐらい前から三浦マイルドもやり出しました。「兄さん、吸い殻拾いしたら仕事増えるってホンマですか?」って。


 この話をしていたら、ある人から「大谷翔平のパクリやん」って言われたんですけど、調べてみたら大谷さんもアメリカで吸い殻拾いをしているらしいんです。なんでやっているのかと言ったら、ここぞという時に「吸い殻拾いしているからきっと大丈夫」って思えるらしいんですよ。


——普段からいいことをしていると自分に自信が持てるようになるのかもしれないですね。


チャンス  精神科の先生にも言われたんですよ。「大城くん、それは吸い殻拾いをしたから仕事が増えているんじゃないよ。吸い殻拾いをすることによって、一歩踏み込む勇気みたいなものが自然と出てきて、それが仕事に結びついているんだよ」って。



■挿絵にもこだわり


——今回、本の中の挿絵もご自分で描かれたんですよね?


チャンス  そうですね、齋藤さんにとにかくテーマなしで何でもいいから描いてくださいって言われて、ブワーって描きました。それを選んでもらいました。


——じゃあ、ここに載っていない絵もいっぱいあるんですね。


チャンス  はい、まだまだ家にあります。もっとアーティスティックな絵を求められているのかなと思ったら、ああいう下町のトタンの家とか、解体工事の現場とか、そういうのが良かったみたいで。でも1つだけ、海のおでん屋さんっていうのがあって、あれはちょっとシュールな感じですね。


——本全体を通して、文章から映像が浮かぶ感じがするので、ドラマや映画にしたら面白いんじゃないかと思いました。


チャンス  しずるの村上(純)くんがこの本を大絶賛してくれて「映画にするなら僕に監督と脚本をやらせてほしい」って言われました。ハンパない熱量でしたよ。大城さん、僕のことを会議で推しておいてくださいね、って。本が売れないと映画化なんてできないのに、でも嬉しかったです。


〜つづく〜


*チャンス大城が「飲尿の奇跡」を語るインタビュー第1回はこちら!


*インタビュー第3回(8月24日に配信予定)では、くわばたりえとチャンス大城の意外な過去が判明!


* 8年前、ブレイク前夜のチャンス大城“超爆笑インタビュー”はこちら!


 

tocana

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