「階段の上から、投げ込まれるように落ちてきた傘。振り向くと高齢の女性が...」（愛知県・40代女性）

シリーズ読者投稿〜自慢になってすみません〜　投稿者：Tさん（愛知県・40代女性）

4年ほど前のある日、Tさんは商業施設で昼食をとろうとしていた。

階段を降りている途中、Tさんの右側に傘が投げ込まれるように落ちてきて......。

＜Tさんの体験談＞

4年ほど前、兵庫県芦屋市でアルバイトをしておりました。

ある日の休憩時間、近くの商業施設の中でお昼ご飯を食べようと思い、そちらへ向かって歩いている時の出来事です。

屋外の連絡通路の階段を降りている時に、私の右側に後方から日傘が投げ込まれるように落ちてきました。

後ろを振り向くと、高齢女性が...

驚いて後ろを振り向くと、高齢の女性がいました。

「ごめんなさい。いつも使うエレベーターが使えなかったから階段で降りるんだけど、荷物があって手すりに掴まれなくて...」

彼女の言葉から、階段を降りることが困難なのだろうと推察。落ちた日傘を拾って階段を上に戻り、「荷物を持ちますよ」と貴重品が入っているであろうバッグ以外の買い物袋や日傘を持ってあげることにしました。

「急いでいるんでしょ？」「遅くてごめんなさい」と、申し訳なさそうにしていましたが、乗りかかった船。

休憩時間は1時間もあるから階段を降りきるまでお付き合いしよう。ご飯を食べることなんてどうでもいい。

そう思って「急いでいませんから、ゆっくり階段を降りましょう」と笑顔で伝えて、一緒にゆっくりゆっくりと階段を降りていきました。

お別れの時の言葉に涙が...

その後、近くのスーパーのカートに荷物を載せて渡して、お別れすることにしたのですが、その時に「本当にありがとう。あなたは私の娘だわ」と言われました。

その1年前に母を亡くしたばかりでしたので、また母と呼べる人ができたと思い、胸がいっぱいになって涙が込み上げました。

母は生前、私のそういうちょっとした行動を喜んで見ていた人でした。

きっとその時も空からニコニコしながら眺めていたのではと、今でも2人の母を思い出しながら過ごしています。

誰かに聞いてもらいたい「親切自慢」、聞かせて！

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