ペヤングのラーメン「チキラーすぎて笑う」「でもガチウマい」「どこにも売ってない」の3本立てでお送りします

2024年9月23日(月)14時55分 ロケットニュース24

焼きそば専門と思われがちなペヤングだが、元々は普通にカップラーメンのブランドだったことをご存知だろうか? ちなみに私は全然知らなかった。地元(鳥取)のスーパーをパトロール中に、偶然みつけたのがペヤングの『ディアーヌードル』である。

調べたところ1973年に『ペヤングヌードル』という商品が発売されたことがペヤングの始まりで、そのペヤングヌードルをほぼほぼ再現したのがディアーヌードル……ということのようだ。そうだったのかペヤング。

2度と出会える気がしなかったので私はその場でディアーヌードルを購入。結果として、なぜか生まれていないはずの1973年の記憶が蘇ったのでお伝えしよう。

・見たことがなさすぎて
ディアーヌードルはいちど販売終了ののち、2023年4月に復刻して現在に至るらしい。もしかして自分だけが知らなかった? と不安になったため、編集部内で聞き取りを行う。

当サイトで一番ペヤングを食べている男・サンジュン記者は「見たことも聞いたこともない」と即答。

ペヤング(まるか食品)のお膝元たる群馬県出身の古沢くんも「全く知らないです」と回答した。そもそもペヤングが群馬発祥ということを私は今回初めて知ったが、編集部の誰もディアーヌードルを知らなかったことから、一般的認知度はかなり低めとみて間違いなさそうである。

ディアーヌードルは現在のところ『ショウユ』『カレー』『シオ』『ミソ』の4種類展開。購入時の価格は1個117円(税込)だった。日清のカップヌードルを非常に彷彿とさせるビジュをしているが、青がシーフードではなくシオなのがミソ。

ビジュ的にショウユからいく流れなのでショウユを開封したところ……

匂いが完全にチキンラーメンだった。

ちなみに全然いいけど、かやくの袋に「ペヤングやきそば」と印字されている。ペヤングの余った材料で生産しました的なノリ?

湯をそそぐと、ますますチキンラーメンの匂いがしてきたが……

実際に食べてみると、これはもう確定でチキンラーメンなのだった。

もしかして自分だけがチキンラーメンと感じているのか? と不安になったため、たまたま編集部にいた御花畑記者に聞き取りを行った。

彼女は私が言葉を発する前に「めちゃめちゃチキラーだね」と答えた。少し安心した。

・謎の2部構成
……さて! 「ディアヌードルのショウユ味がチキンラーメンに似すぎている」という切り口でお送りしてきた本記事であるが、ここから急に「ディアーヌードルはうまい」という路線に変更となります。

なぜそうなるのかというと、ディアーヌードルの中でチキラーっぽいのは『ショウユ』だけだったから。続けざまに食べた『カレー』のあまりに懐かしいおいしさに、私の脳裏にはまだ生まれていなかったはずの1973年の情景がありありと浮かんだほどだ。

ディアーヌードルは味によって麺そのものが全然違うらしく、芸の細かさに感動する。『カレー』は揚げ麺の香ばしさと複雑なスパイスの匂いがマッチし、食べる前から「ひと味ちがう」予感がビシビシ。これ、好みが分かれるところかもしれないけど……

私は本っ当に好きです!!!!

『カップヌードル カレー味』とは全くテイストの異なる、すごくすごく上品なカレーラーメン。とにかくスープが薄く透きとおっており、現代のジャンクなカレーとは一線を画す昔ながらの “カレー粉” 味だ。スープを完飲してもなお「もっと飲みたい」と感じたカップラーメンは、これが初めてかもしれない。

・ディアーヌードル愛好家として
「ペヤングのカップ麺がチキンラーメンに激似」……ネタとしての撮れ高はそれで十分だったはずなのに、ディアーヌードルをあまりに気に入りった私は、ディアーヌードルと真剣に向き合うため改めて別日に続きを食べることにした。

『シオ』……すごくイイ。「言われなきゃ何味か分からない」という意味では確かにシオだが、これはもはや上質なブイヨンスープである。

日清食品の創業者たる安藤百福氏はかつて、自宅の小屋に1年間籠ってインスタントラーメンを発明したと伝え聞く。この昔っぽいボソボソとした香ばしい揚げ麺は、まさにインスタント麺の始祖と呼んで過言ではないのではあるまいか。始祖を食べたことはないが。

食べ比べ最終日。最後は『ミソ』である。ちなみに最初の『ショウユ』はかやくに「やきそば」と書かれていたが、それ以降の3つに「やきそば」の文字はなかった。逆に何だったんだアレは。

『ミソ』……深い。ワカメとニンジンとネギ。すでにディアーヌードルのイエスマンと化している私にとって、もはやミソかどうかはどうでもよかったが、肉なしのザ・シンプルミソラーメンは昔近所にあった『どさん子ラーメン』を彷彿とさせた。

先にお伝えしたとおり、ディアーヌードルは現代流行りの味ではないため、おそらく好みが結構分かれるところだと思う。ただ昔っぽいカップラーメンが好きな層など、刺さる人には確実に刺さる。何度も言うけど私は大好き!!

最後の一口は切ない思いとともにゆっくりと噛みしめた……なぜならこの先、ディアーヌードルがどこで買えるか見当もつかないからだ。けっきょく私は通販で箱買いする決心を固めたが、初見はいったん近所の大きめのスーパーを探してみてくれ。おばあちゃんが行くようなスーパーが狙い目だぞ!

参考リンク:まるか食品株式会社
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

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