今どきの運動会事情と賛否。「半日開催」「危険な競技は廃止」「お弁当は教室で」コロナ禍を経て変化した部分も

2024年9月24日(火)11時0分 婦人公論.jp


イメージ(写真提供:Photo AC)

近年、学校の運動会に変化が起きています。子どもの安全や教員の労働環境などに配慮した結果、従来のプログラムが見直されるようになったためです。しかし、同時に運動会の定番風景も消えつつあるとして、戸惑いを覚える保護者もいます。

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半日だけ開催


運動会といえば午前・午後の二部構成が一般的でした。

しかし、この数年で「半日のみ開催」とする学校が増加しています。午前中のみで全プログラムが終了するので、お弁当の持参すら必要ないことも!

このような開催方式が広まったきっかけは、コロナ禍の感染対策です。

当初は長時間の密集を回避するために、やむを得ず半日開催にする学校が多かったのですが、結果として「教員の業務負担が減る」「競技数が減れば練習時間も減り、その分授業時間を確保できる」「熱中症のリスクを下げられる」など多くのメリットがあったため、継続して行われるようになりました。

【保護者の意見は…】

(肯定派)

・「お弁当を作らなくていいので助かる」

・「暑すぎて午後まで体力がもたないので午前中のみでいい」

(否定派)

・「短すぎて物足りない/思い出にならない」

・「もっと子どもの活躍を見たい」

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怪我をしやすい競技が廃止に


近年の運動会では安全性が強く重視されるようになり、組体操や騎馬戦など、事故や怪我につながりやすい競技は廃止されつつあります。

特に組体操をめぐっては、2015年に大阪府で発生した人間ピラミッドの崩落事故がきっかけとなって、全国の学校で規制する動きが強まりました。

その後コロナ禍に突入し、接触の多い競技が避けられるようになったことも要因となり、今ではプログラムに採用しない学校が多くなっています。

【保護者の意見は…】

(肯定派)

・「競技としてあまりにも危険すぎる」

・「他の競技でも感動や達成感は得られる」

(否定派)

・「運動会の定番競技がなくなるのは寂しい」

・「危ないからと、子どもから何でもかんでも遠ざけるのはどうかと思う」

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お弁当は教室で


運動会といえば、お昼に家族で集まってお弁当を食べるというのも定番風景の1つでした。

しかし今では、午前の部が終わると子どもだけ教室に戻り、保護者はいったん帰宅するなどして、親子別々に昼食をとるのが主流です。

主に共働き家庭やシングル家庭で、保護者が運動会に来られない子どもへの配慮が理由とされています。さらに、お弁当を作る保護者の負担まで考慮してか、通常授業日と同様に給食を提供する学校もあるようです。

【保護者の意見は…】

(肯定派)

・「子どもに寂しい思いをさせずに済む」

・「家族よりも友だちと一緒に食べたいという子も多い」

・「場所取りの手間がかからなくていい」

(否定派)

・「子どもと一緒に食べられないのは寂しい」

・「いったん帰宅してお昼を食べた後、また学校に戻るのは面倒」

・「親と一緒に食べられない子に対しては、個別で対応すればいいのでは」

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