「株式会社悪の秘密結社」は、なぜ福岡を根城にしているのか

2018年9月28日(金)11時0分 Jタウンネット


「初めまして、私、こういう者です」と出された名刺に、「株式会社 悪の秘密結社」と書かれていたら、あなたはどうするだろう? 一瞬、後ずさり、何かのジョークか、と困惑するだろう。


でも「株式会社 悪の秘密結社」はジョークではない。正真正銘の社名だ。テレビ東京『ガイアの夜明け』やNHK NEWS WEBでも取り上げられ、一時、SNSでも話題になったため、ご存じの方も多いだろう。


SNSでつぶやかれていたのは、「福岡の会社なんだ」「福岡に実在する会社だ」ということ。「なぜ福岡に?」という疑問が湧き上がっているようだった。東京や大阪ではなく、福岡なのは、なぜだろう。


Jタウンネット編集部は福岡に電話して、話を聞いてみることにした。


親不孝通りの公認キャラクターに任命?


電話で答えてくれたのは、「株式会社 悪の秘密結社」代表取締役社長の笹井浩生さんだ。電話取材なので名刺交換はなかったが、取材前に交換したメールの署名欄には、たしかに「福岡市中央区天神3丁目7-3 タワーズ天神4F」と記されていた。


そこでまず質問したのは、「なぜ福岡?」ということだ。


「創業するにあたっては、まず全国のキャラクターの現状を調べてご当地ヒーローの存在なども確認し、福岡に可能性を感じました。それに自分が福岡で育ち、友だちも多かったという、まったく個人的な事情もありました(笑)」と笹井さん。「東京にはコンテンツが多すぎて競争も厳しいし、自分には資金力も足りないと思い、選択肢には入っていませんでした」


2016年3月に福岡で創業。「悪の秘密結社」という社名は、結果的に良かったと、笹井さんは語る。「退路を断った、という意味です。これで、コンテンツビジネスやキャラクターショーに専念することになりました。最初の半年は、オリジナルのキャラクターである『ヤバイ仮面』のコンセプトや衣装のクオリティを上げることに費やしました」


「コンテンツに自信が持てるようになった半年後、最初に成約した仕事は結婚式への出演でした。その後、大手の流通チェーン店からイベント出演などの声がかかるようになってきました」


2017年、「悪の秘密結社」のメインキャラクターであるヤバイ仮面が、福岡市天神地区の親不孝通りの公認キャラクターに任命されたという。「親富孝→親不孝」に戻した親不孝通りエリアまちづくり協議会に、「どちらも名前で苦労してます」と提案したところ、採用された。ゴミゼロ、らくがきゼロ、飲酒運転ゼロを呼びかけたそうだ。


またガンツ不動産など地元企業のCMにも起用され、着々と悪の地盤を固めている。「おまえ、がんばっとーね」と声がかかることもあるという。


一方、東京に支社を設置し、さらなる悪の展開をうかがっている。「ゲーム会社などからお声がかかったり、全国的な規模のイベントに出演依頼が来たり、これからは東京を拠点に全国で活動できる機会も増えていくのではと期待しています」と笹井さんは抱負を語った。


「株式会社 悪の秘密結社」は公式ホームページやツイッター公式アカウントも持っている。


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