しつこい疲れの原因は脳にある!?頭をスッキリ掃除する方法を医師が解説

2022年10月12日(水)17時0分 ココカラネクスト

 その疲れ、年齢のせいにしていませんか?

 夜になっても頭がさえて寝られないということ、ありませんか?

 慢性的な疲労は、病気の原因となるかもしれません。

 そこで、みやま市工藤内科院長・工藤孝文先生のYouTubeチャンネルより、疲労についてご紹介します。疲れの症状や対処法を知ることは、病気の予防や生活の質向上にもつながります。ぜひ参考にしてみてください。

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Q:「疲れという症状」について、教えてください

A:疲れは、頭(脳)の疲れと体の疲れがあると思っています。体の疲れであれば、休養(睡眠)したり、疲労回復に役立つ鶏肉を食べたりすることで回復することが多いです。
つまり休養で疲れが取れれば、体の問題。体が疲れやすい時は、女性の場合は貧血や鉄不足を疑ってもいいかもしれません。高齢者ならば、心不全を起こしている時は体が疲れやすい。中年になると糖尿病も疲れが取れず、ものすごく体がだるくなります。疲れが歳のせいだと思っている人は、一度、血糖値を測ってもらいたいですね。

Q:脳の疲れとは?

A:いろいろありますが、一般的な経過はオーバーワークから起こります。仕事のしすぎ、自分のキャパを超えている、脳がオーバーヒートするような状態ですね。こういった状態が脳疲労の始まりで、仕事の容量を減らさないといけない。ストレスに対してアドレナリンが対処している間は良いのですが、夜、頭がさえて寝られないというのが脳疲労の最初の症状。疲れと逆のように感じますが、これが病気の始まりです。この状態で抑え込めら
れるのが一番良いですが、続くと、鬱や自律神経失調症を発症したりします。脳疲労は、このように進むことを知っておくことが大切ですね。

取れない脳疲労は、自律神経失調症のはじまりの合図

Q:脳疲労の改善策は?

A:脳が疲れている時は、頭の中がゴミだらけになっているので、掃除をしてあげるイメージです。例えば、利き手とは反対の手でハミガキをする、文字を書く、ごはんを食べるといった作業を行なう。考え事ができないため、脳のゴミが捨てられていくんですね。スマホ1日見ないなど、思い切ってやってみるとスッキリします。

Q:体の疲れがある時の、体の休ませ方を教えてください

A:基本はメジャースリープ、夜の睡眠が一番大事になってきます。夜の睡眠を整えるには、朝のセロトニンを増やすこと。必ず朝、日光を浴びる、カーテンを開けて寝ることで良い睡眠に入れて疲れが取れていくので、体のだるさも取れていきます。
私は平日が忙しいので、日曜日に規則正しい生活するようにして、体内時計を取り戻して保っています。休日こそ、規則正しい生活を送る「リセットデイ」にしてもらえればと思います。

Q:疲れが取れない場合の対処法は?

A:かかりつけ医に相談してください。「疲れ」はなかなか診断がつかないので、まずは癌や重症な病気を見逃さないこと。それがなければ、脳のゴミを減らすアドバイスをします。また、ドラッグストアなどでも購入できる「人参養栄湯」という漢方は、心と体の疲れ両方に効果があるので、飲んでみるのも良と思います。

Q:疲れが取れない場合、疑われる病気は?

A:慢性疲労症候群、副腎疲労などありますが、なかなか取れない疲れの原因の診断名は、自律神経失調症で良いと思います。どれも自律神経が乱れてくるので、慢性的な疲れが取れない、原因が分からないという時は、「自律神経が乱れている」ということで間違いないと思います。

 そのほかにも動画内で工藤先生は、「頭の疲れは対処しにくいですが、早めに気づいて対処することが大切です」と話しています。

 体も脳も上手に休ませながら、健康に過ごしましょう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

工藤 孝文(くどう・たかふみ)

福岡大学医学部卒業後、アイルランドとオーストラリアへ留学。
現在は福岡県みやま市の工藤内科にて、地域医療を担っている。
糖尿病、東洋医学・漢方治療、ダイエット治療を専門とし、NHK「あさイチ」、日本テレビ「世界一受けたい授業」などメディア出演多数。
日本内科学会・日本東洋医学会、日本肥満学会・日本糖尿病学会・日本高血圧学会・日本抗加齢医学会・日本女性医学学会・小児慢性疾病指定医。

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