「ファスティングってどうなの?」断食の効果とメリットを医師が解説!

2022年10月13日(木)11時0分 ココカラネクスト

 美容や健康の観点から注目されている「ファスティング(断食)」。

ダイエットにファスティングを考えている方もいると思います。高い効果がある一方、知識を持たないまま取り組むことで、健康に悪影響を与えることもあります。そこで、みやま市工藤内科の院長・工藤孝文先生のYouTubeチャンネルより、安心・安全な断食方法をご紹介します。

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断食の効果とメリット

「ファスティング(断食)は、飢餓状態になることで長寿遺伝子が活性化したり、免疫力が上がったりする効果があると言われ、私は主に3つの疾患を持っている患者さんに断食をすすめることがあります」と工藤先生。

1つ目は、ダイエットの患者さん。

断食は、一時的な効果と思われるかもしれませんが、ある程度続けると遺伝子レベルで「断食メモリー」が残るため、痩せ体質に変わります。例えば、ダイエット停滞期にある方、何をしても痩せないという方は、週に1回夕食を断食してもらう。だいたい16時間ぐらい食事時間が空くのですが、これは、安全な断食と同じぐらいの時間になります。例えば、週末の夕食を抜いて、体をリセットすることをおすすめしています。

2つ目はメンタルが落ち込んだとき。

血糖値の乱高下を起こすと、血糖が上がった時はハイになるが、血糖・インスリンが下がると気分が落ち込みます。不安定になるとメンタルにきてしまうため、血糖値をある程度平らにするために断食をおすすめしています。
はじめはイライラするのですが、2〜3日目からは少しずつ、うつ症状がとれていきます。イライラしがちな方にも、一時的に断食をすることで、快方に向かう例があります。

3つ目が美肌です。

食べ物は異物です。特に、添加物などが体に入ってくるので、肌が荒れてしまいます。例えば、アトピーが治らない、ニキビなどに悩んでいた人が断食をすることで体から悪い物が出ていって、美肌になることも経験しています。

今の時代、なかなか飢餓感は味わえないと思いますので、断食を通じて食べ物の美味しさが分かる、味覚がリセットされるという効用もありますと、工藤先生は話している。

我慢し過ぎNG!無理な断食は不調の原因に

一方NGが出るような断食方法もあるという。「ストレスがかかるようなやり方は、やってほしくない。自分のできる範囲で緩やかなスタートから始めるほうが良い」とポイントを語る。また、断食を長くし続けてしまうことで、血糖値が下がって逆に落ち込んでしまったり、食べ物を我慢しすぎて欲求が溜まってドカ食いになってしまったりすることもあるため、注意が必要だという。

工藤先生はこうも言う。「ストレスが溜まらない程度に、気楽にやってもらいたいですね。断食にハマってしまう人もいますが、低栄養になったり、髪の毛が抜けたり、性機能が低下したりなど体に悪いことも出てきてしまいます。極端な断食はしてもらいたくない、むしろ、ポップに、自分の体調と相談しながらやってほしいですね」とアドバイスを送る。

何事もやりすぎは禁物です。ファスティングを上手に取り入れて、健康を手に入れましょう。


[文/構成:ココカラネクスト編集部]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

工藤 孝文(くどう・たかふみ)

福岡大学医学部卒業後、アイルランドとオーストラリアへ留学。
現在は福岡県みやま市の工藤内科にて、地域医療を担っている。
糖尿病、東洋医学・漢方治療、ダイエット治療を専門とし、NHK「あさイチ」、日本テレビ「世界一受けたい授業」などメディア出演多数。
日本内科学会・日本東洋医学会、日本肥満学会・日本糖尿病学会・日本高血圧学会・日本抗加齢医学会・日本女性医学学会・小児慢性疾病指定医。

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