新店から老舗まで! 神保町のガチで旨い「天丼」4選

2022年10月16日(日)10時50分 食楽web


「カレーの聖地」と言われることもある東京・神保町ですが、実は「天丼」の名店が複数あります | 食楽web

 東京・神保町。書店・古書店や出版社が多くあるエリアですが、グルメスポットも数多く存在する街としても有名です。特にカレーは「聖地」と呼ばれるほど、多くの名店が立ち並びますが、実はカレーだけでなく「天丼」の名店も複数あり、天丼ファンの間ではやはり聖地的なエリアとされることもあります。

 今回は「神保町の天丼」の名店4店を食べ比べご紹介します!

創業91年の老舗の天丼店『はちまき』の文豪も愛した「天丼」!


『はちまき』の「天丼」800円(税込)

 まずは神保町界隈で天丼を出すお店としては古参にあたる『はちまき』から。創業は昭和6年からという老舗で、江戸川乱歩や井伏鱒二などの名だたる文豪や、北條秀司ら演劇界の重鎮が通ったという「書の街」神保町ならでの逸話も持つ名店です。

 さっそくランチ時間帯にお店を訪ねると、続々とお客さんが出入りし、それに応えるように厨房では続々と天ぷらがあがっています。迷わず「天丼」800円(税込)をオーダー。味噌汁がつき、なおかつ無料で大盛にもできます。着丼した天丼を見てビックリ。丼の中央に香ばしく、そして薄めの衣で揚げられたエビ天2本に加え、イカ天、キス天、ピーマン天、レンコン天の4種が乗っています。

 さっそくいただくと、揚げたての天ぷらのサクサク食感が美味しく、素材の味が引き出されています。ごま油の香りが乗ったタレで、ご飯が次々に進みます。あっさりテイストで、上品な味です。


固めに炊かれたご飯に浸透するサッパリ目のタレがまた美味!

 タレが、丼用にあえて固めに炊かれたご飯に浸透して、これまた美味。天丼なので、油モノではありますが、天ぷらの衣・タレ・お米のバランスが実に上品で後でもたれることもなく、意外とサッパリいただけました。さすが名店の味。その気になれば毎日でも食べられそうな品の良い天丼だと思いました。

●SHOP DATA

店名:はちまき

住:東京都千代田区神田神保町1丁目19
営:11:00〜20:00
休:なし

器からはみ出すエビ天と穴子天を独り占め!『喜道庵(喜の字は本来七が三つ重なる字です。以下同じ)』の絶品「天丼」


『喜道庵』の「天丼」1100円(税別)

 続いては2019年創業と、神保町界隈では新参のお蕎麦屋さんの「天丼」です。『喜道庵』という難しい漢字のお店ですが、読みは「きどうあん」です。和モダンの内装がシャレており、良い意味で「神保町的でない」雰囲気ですが、店内は広く席数多めで、ゆったりと落ち着いて食べられます。

 お蕎麦屋さんでありながら、丼もののメニューが豊富で、人気メニューの一つはやっぱり「天丼」1100円(税込)。もちろん筆者もオーダーしました。神保町価格としては少々高く感じる一方、その中身を見て納得です。器からはみ出るほどのエビ天、穴子天の他、カボチャ天、ナス天などがドーンと乗っています。

 エビは身が大きくプリプリ、穴子は口の中で優しく溶けていくような味わいです。新鮮な野菜の味を存分に引き上げたカボチャ天、ナス天とのバランスも最高です。また、見た目よりもあっさりとしたタレが染みた衣は、サクサクというよりも柔らかいタイプで、ふっくらと炊き上がったお米との相性バッチリです。


柔らかめの衣に、タレが染み込んだご飯は相性抜群。これぞまさしくザ・天丼!

『喜道庵』の「天丼」、オシャレな印象の内装などから創作系かと思いきや、オーソドックスな「天丼」のスタイルを守りつつ、どこまでも丁寧に作っているように思いました。こちらもまた神保町での「天丼」必食のお店と言って良いでしょう。

●SHOP DATA

店名:喜道庵

住:東京都千代田区神田神保町2丁目12-8
営:11:30〜21:45
休:日曜、祝日

神保町の名店『いもや』の味を継承した『神田天丼屋』の「天丼」


『神田天丼屋』の「天丼」700円(税込)

 続いて、『神田天丼屋』の「天丼」をご紹介します。かつて神保町で「『天丼』といえばここ」と言われるほどの支持があった、50年以上続いた名店『いもや』。残念ながら現在は閉店となってしまいましたが、その『いもや』の味を継承し復活させたのが2017年オープンの『神田天丼屋』です。

 メニューは「天丼」か「海老天丼」のみで、あとは単品の天ぷらを追加するだけというシンプルな構成。そして、700円(税込)という低価格も『いもや』譲りで、再び「神保町の天丼」の代表に君臨する名店です。香ばしい油の香りが漂う店内で、パチパチと天ぷらを揚げる音を聞きながら「天丼」(700円・税込)をオーダー。ほどなくして着丼したそれは、かつて『いもや』で食べたそれに限りなく近い「天丼」でした。

 乗っているのはエビ天、キス天、イカ天、カボチャ天。それにご飯の上に揚げられた海苔が乗せられています。今回ご紹介の「神保町の天丼」の名店の中では最も衣のサクサク感が強く、それに合わせるタレも濃いめでありながらくどくないのが特徴です。


揚げられた海苔と、甘めのご飯との相性も抜群!

 また、糖分多めの味わい深いフックラご飯との相性も抜群。コストパフォーマンス、味わい、オーダー後の早さ全てにおいて全て完璧でツッコミどころがありません。『神田天丼屋』の「天丼」もまた、神保町では絶対に食べてほしい一杯です。

●SHOP DATA

店名:神田天丼屋

住:東京都千代田区神田神保町3丁目1-14 Jスペース31ビル
営:11:00〜15:00
休:金曜、土曜、日曜、祝日

濃いめのタレでいただくガッツリ系!『浅草割烹 天とよ 神保町店』の「天丼」


『浅草割烹 天とよ 神保町店』の「天丼」950円(税込)

 最後は、2018年オープンと神保町では新参の部類に入る『浅草割烹 天とよ 神保町店』の「天丼」をいただきます。八丁堀にもあるお店ですが、こちらは神保町界隈の「天丼」の名店の中でもパンチ強めと話題です。

 さっそくお店で「天丼」950円(税込)をオーダー。ご飯は大盛、超大盛でも同額で頼めるのが嬉しいです。着丼した「天丼」は、噂通り「強そう」なビジュアルで、カリカリに揚げられた天ぷらに濃いめのタレがビシャッとかかっています。天ぷらの内容は、エビ天、白身魚天、鶏天、ナス天、オクラ天、レンコン天、半熟卵天の7種で、神保町界隈では最多です。

 そのビジュアル通り、タレは甘口の濃い目で、やや柔らかい衣とご飯にしっとり染み込んで濃厚な味わいを楽しませてくれます。その濃厚な味わいから、気づくとご飯が次々に進んでしまうため、量を食べられる人なら大盛や超大盛のチョイスも十分アリのように思いました。


濃いめの味付けで、ご飯が進みまくります

 噂通りのガッツリ系「天丼」でしたが、「思いっきり爆食いするぞ」という日には迷わず行きたい名店だと思いました。

●SHOP INFO

店名:浅草割烹 天とよ 神保町店

住:東京都千代田区神田神保町1-18-1 千石屋ビル102
営:ランチ11:30〜16:00、ディナー月〜金・祝前日16:00〜23:00(L.O フード 22:00、ドリンク 22:30)、土曜16:00〜22:00(L.O フード 21:00、ドリンク 21:30)
休:日曜、祝日

「神保町の天丼」と言えど、その味はバラバラ。特に違いが出るのは衣!


「神保町の天丼」と言えども、その味わいはバラバラでした

 ここまで「神保町の天丼」の名店をご紹介しましたが、本記事の通り、その味わいはバラバラでした。特に違いが出るのは衣。サクサク・カリカリ系の衣から、タレを浸透させるためにあえて柔らかめの衣のお店までマチマチでした。

 また、タレの味わいも店ごとにまるで違い、『神田天丼屋』のように濃いめなのにくどくなかったり、『浅草割烹 天とよ 神保町店』のようにビジュアルそのままのガッツリ濃いめの味わいを楽しめるお店までさまざま。

 この辺はお好みと、お財布事情と照らし合わせて好みの1店でいただくのが良いと思います。ぜひ本記事を参考に、あなたにピッタリのお店で「天丼」を味わってください。

(撮影・文◎加賀ま波、松田義人)

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