どんなスタイルに合う足元の最適解!クリーン&スマートなコートシューズ5選

2023年10月31日(火)12時0分 JBpress

今や運動靴という枠組みを飛び越え、1つのカルチャーとしても世界中で愛されているスニーカー。その魅力である軽快な履き心地と個性豊かなデザインは、一流の革靴を日々の相棒とする読者諸氏をも魅了してやまない。ここでは“本物”を知る大人の男が選ぶべきスニーカーを提案する。

写真=青木和也 スタイリング=泉敦夫 文=TOMMY 編集=名知正登

 まず、最初に触れておくべきは“コートシューズとは何を指すのか?”。要は定義である。コートには宮廷、中庭という意味があり、一般的にテニスやバスケットボールといった、コートと呼ばれる試合場にて行われる運動競技用のシューズ、もしくはそれらをイメージしたシンプルなローテクスニーカーを指す場合が多い。

 アディダスを一例に挙げるならば、テニス用の「スタンスミス」、バスケットボール用の「スーパースター」がこれに当たる。ちなみに、バドミントン用に開発されたコンバースの「ジャックパーセル」も同ジャンル。以上から導き出されるのが、スニーカー史に名を残す傑作の多くがコートシューズであるという確たる事実。

 また、先に述べたように、これらに共通する無駄な装飾性を排した“シンプルさ”は、優れた汎用性にも通じ、ローテク特有のフォルムはスマートな印象を着用者に付与する。これらの観点から、多様なスタイルとシーンに対応するコートシューズは、大人の足元にふさわしいと言い換えることが可能だ。今回は、晩秋の足元にクリーンな雰囲気を呼び込む5つのモデルを厳選。「コートの中では履かない」なんて嘯く人にも、ぜひアタックしてもらいたい良作揃いだ。

1. Reebok「CLUB C 85 VINTAGE」


経年変化を“美しさ”と捉えるヴィンテージ愛好家に

 やはり最初のサーブは、テニスシューズから始めるのが正道か。誕生は1985年。モデル名の“C”がChampionを意味する「クラブC」。その汎用性の高さからデイリーユースでも親しまれ、リーボックを代表するローテクモデルとして、不動の地位を確立。

 ここでご覧いただくのは、オリジン発売当時に話題をさらった、ガーメントレザー(高級天然皮革)のアッパーによる高いフィッティング、軽量なEVAミッドソールが生み出す優れたクッション性とラバーアウトソールが有するグリップ性能、そして肌触りも柔らかなテリー素材のライニングが再現されたOG仕様。経年による日焼けや質感の変化により、侘び寂びの精神にも通ずる美しさを追求。ヴィンテージの称号は伊達じゃない。

2. CONVERSE SKATEBOARDING「WEAPON SK OX」


進化した名作バッシュは、コートにもパークにも対応

「クラブC」から選手交代し、新たにコートに立つのは、翌1986年にデビューしたコンバースが誇る名作バッシュ「ウェポン」…をスケーター仕様に進化させたこちら。2足目にして、早速コートモデルの定義から脇道に外れるも、軽量かつ質感の良いシンセティックレザーをベースに、オリジンの意匠を踏襲しながらモダンに仕上げられたデザインに優れた汎用性とスマートさを備える実力派選手。

 しかも履き心地の要たる安定性、屈曲性、クッション性はスケート仕様らしく、優に元祖超えをメイク。さらには衝撃吸収性と軽量性に優れた独自配合のE.V.A.カップインソールを搭載するなど、見えない部分にもこだわりが。となれば審判が定義をクリアしたとジャッジするのも当然か。

3. On「THE ROGER Clubhouse」


“史上最高のテニスプレーヤー”のシグネチャー第2弾

 テニス史に築かれた数々の記録を塗り替えてきたことから、史上最高のテニスプレーヤーとの呼び声も高いロジャー・フェデラー。昨年惜しまれつつも現役引退した彼とオンによる、共同開発プロジェクト“ザ ロジャー”コレクションの第2弾にして、もっともデザインを効かせたのがこちら。

 アッパーにはヴィーガンレザーを採用することで、環境負荷を抑えながら軽量化を実現。随所に施されたステッチとベンチレーションホールが、彼の名を世界に広めた1990年代のレトロムードを演出する。もちろん履き心地もグランドスラム級。世界特許技術のソール形状、クラウドテック システムとソールに内蔵されたスピードボードが生み出す推進力に、抜群のクッション性と軽さを兼備する。

4. PATRICK「COMORIN」


スカッシュのコートマナーを、飴色のソールに込めて

 ランニングシューズの印象がどうにも強いパトリックだが、コートシューズも展開していることはご存知か。比較的知られたモデルでいえば、テニスシューズ然としたルックスの「ケベック」の名が挙がる。だが、今回紹介するのは「コモリン」。1974年にスカッシュ用に開発された「コペンハーゲン」をベースにしたと思われる一足だ。

 特徴的な切り替えが施されたアッパーは、多色のベロア素材の組み合わせにより、クラシカルなデザインをポップに塗り替える。コートに擦り跡を付けないようにと配慮されたガムソールも、街に出れば視線を集めるアクセントに。しかもこちらの生産数はごく僅か。売り切れや取り扱いなしで無駄なラリーを続けることなきよう、即チェックを推奨する。

5. Santoni「DOUBLE BUCKLE SNEAKER」


不朽のアイコンをあしらったモダンなコートスニーカー

 ラストのエントリーは、これまでのスポーツブランドから一転。伝統的なクラフツマンシップとモダンなイタリアンエレガンスが融合したブランド、サントーニによるテニススタイルの一足だ。同ブランドを象徴する革靴「ダブルバックル」の要素を抽出したスクリーンプリントが、上質なレザーアッパーのサイドを色鮮やかに彩る本作。

 歩行時にチラリと姿をのぞかせるマキシロゴプリントをアウトサイドに施したソールは、快適さと運動性を両立させたラバー製カップインソールを採用することで、革靴とはまた違った心地良さとスポーティな履き心地を提供する。どこのブランドか一目瞭然は気恥ずかしいが、どこの馬の骨かと思われるのは心外。そんな面倒な需要へのリターンに適任だ。

筆者:TOMMY

JBpress

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