「県民手帳」人気6冊を比較してみた イチオシは埼玉、逆に「残念」だったのは...

2018年11月20日(火)6時0分 Jタウンネット

今年も「県民手帳」が話題になっている。


各県の自治体が作成している手帳で、公的情報が充実していて特産品やイベントなど地元の情報が豊富なのが一番の特徴。また価格が500円程度と、お手頃なのも人気の理由となっているようだ。


とはいえ、基本的にはご当地商品なだけに、他の都道府県と手帳を見比べる機会は少ないのではないだろうか。


そこでJタウンネット編集部は今回、過去の人気ランキングを参考に、上位の県をいくつか選んで比較検証してみることにした。


今回レビューするのは、青森県、長野県、千葉県、埼玉県、福岡県、群馬県の6県。記者の主観で恐縮だが、情報の密度や使いやすさを基準に、5段階評価でおすすめ度をランク付けしてみた。


青森県...おすすめ度「★★★★」


まず青森県民手帳を手に取ってみた。月ごとに、旬の魚、野菜と果物も記載されている。これはありがたい。デザインもカラフルで見やすく、分かりやすい。また別冊で、「ふるさと便利帳」が付けられているが、なんと70ページ以上もある。


その中に「青森県の日本一」というコーナーがある。りんご、にんにく、ごぼう、ながいもなどが列記されている。青函トンネルの長さ、弘前公園のソメイヨシノ、深浦町のイチョウの木なども......。また、「工場見学・製作体験案内」というページでは、ものづくりの現場を見学・体験できる場所も紹介されている。


長野県...おすすめ度「★★」


発行部数が全国一と噂されるのが長野県民手帳だ。県民からの支持がすごいのはなぜだろう。表2にはお約束の県歌「信濃の国」の歌詞が6番まで掲載されている。県木である「しらかば」、県鳥「らいちょう」の写真も掲げられている。


日記編、資料編、名簿編、生活情報編と4部構成でまとめられており、安定感は抜群だ。長野県PRキャラクター「アルクマ」のシールも付いている。県民の信頼を集める要素がぎっしり詰まった一冊と言える。


千葉県...おすすめ度「★★★」


次に手に取ったのは、千葉県民手帳だ。ロフトが発表した18年版県民手帳の売上数ランキングでは、千葉県がトップだった(ちなみに2位は青森県)。19年版ではどうだろう。おなじみの千葉県マスコットキャラクター「チーバくん」のイラストが、表紙や扉をはじめ、各所でデザインされているので、県民に親しみやすさを感じてもらえるのは間違いない。


特筆すべきは、道の駅ページの充実ぶりだ。約10ページにわたってカラー写真付きで20数か所の道の駅が一覧できる。しかもソフトクリーム50円引きなどの特典付きで、県民手帳を提示すると割引サービスが受けられる。県民手帳持参でドライブに出かける人も多いはずだ。


埼玉県...おすすめ度「★★★★★」


ロフト発表の18年版県民手帳の売上数ランキング第3位は、埼玉県だった。19年版は、県内39施設で割引などが受けられる「ちょっ得」パスポートが付いている。入場料が割引となったり、粗品進呈のサービスがあったりするのは、嬉しい。また「埼玉力検定クイズ」も用意されており、「クイズ王」として知られる能勢一幸さん監修のクイズ25問に挑戦できる。


福岡県...おすすめ度「★★★」


ロフト発表2017年版県民手帳の売上数ランキング第4位の福岡県は、まず災害から身を守る防災関連のページが見やすく、充実しているのが目についた。とりあえず気をつけたいことがコンパクトにまとめられている。また福岡県内の鉄道路線図も重宝しそうだ。ラグビーワールドカップ2019日本大会の福岡会場試合スケジュールの情報も目立つ。地元の期待は大きさが伺える。


群馬県...おすすめ度「★」


表紙に群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」が描かれている。世界遺産登録となった富岡製糸場など、群馬の情報がコンパクトにまとめられている。群馬県に関する資料編は別冊で付いている。出来はいいのだが、ちょっとインパクトに欠ける気も...。


さて、6県の手帳をザッと見てのアバウトな感想で恐縮だが、青森県、埼玉県、千葉県、福岡県は見やすさ、使いやすさの点で、大変優れていると思う。プレゼントやクイズなどといったアイデアも付加されており、おトク感もたっぷり感じられる。他県民や旅行者も思わず欲しくなるかもしれない。


一方、長野県、群馬県は、情報の密度、内容の濃さは、申し分ないと思うが、やや地味に感じられるのは少し残念だ。ただ県民の熱烈な支持を集めているのは確かで、それはそれで素晴らしいことだと思う。

Jタウンネット

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