「嫌悪食博物館」が選出した世界最悪の食品! 誰もが吐き気を催し…

2022年11月28日(月)17時0分 tocana

 今夜21時からの「クレイジージャーニー」(TBS系列)は、アマゾンの森を食べ歩く料理人・太田哲雄氏に密着取材を敢行している。太田氏は、三ツ星レストラン「エル・ブジ」出身シェフで、南米ペルー・アマゾンのあらゆる食材を食べ尽くしてきた人物。ワニ・猿・アルマジロ・ピラルクー・ゾウ虫の幼虫…美食を極めた男が辿り着いた究極の味とは?


 紹介だけでもワクワクしてくる内容だが、一方、スウェーデンには「嫌悪食博物館」という悪趣味なスポットがある。その名の通り、この博物館では、世界中から集めた”気持ちの悪い飲食物”が展示されている。しかし、何を不快に感じるかは時代や文化によって大きく異なるもの。生活を営むうえで絶対に切り離すことのできないテーマだけに、食に対しては常にアグレッシブでいたいものだ。食文化の多様性を忘れないためにも2020年9月の記事を再掲する。


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※ こちらの記事は2020年9月17日の記事を再掲しています。


 人糞ワイン、アリ漬けジン、クジラの睾丸ビール……聞くだけでおぞましいが、これらは実在する飲み物である。こうした“気持ち悪い飲食物”を展示している悪趣味な場所がスウェーデンにある。その名も「嫌悪食博物館(Disgusting Food Museum)」だ。


 今回その展示品に新たな気持ち悪いアルコール飲料が追加されたと科学ニュース「Live Science」(9月15日付)が報じている。


「私たちは世界から最も奇妙で、最も興味深く、挑戦的なアルコールを見つけました」


 そう語るのは嫌悪食博物館のアンドレアス・アーレンス館長だ。新展示の中でも目玉の1つとなっているのがアルコール度数55%のスコットランド産ビールである。通常のビールが4.5%ほどのアルコール度数だということを考えると、その驚異的な強さが分かるだろう。しかし、このビールの気持ち悪いところはそこではない。なんと、このビールは剥製にしたリスの体内に入れられているというのである。まったく意味が分からないが、とにかく悪趣味であることは間違いない。


 一方、アーレンス館長がゲテモノアルコール類を展示することにしたのには意外と深い理由があるようだ。


「強烈な苦味や刺激、その他の不快感を与える『後天的な味』であるアルコールへの嫌悪感を人類はどうして無理やり克服してきたのか私は長い間興味を持ち続けてきました。この展示は、なぜわれわれは飲むのか、そしてどのようにして蒸留酒との関係が始まったかについて深く掘り下げるものです」(アーレンス館長)


 新しく展示品に加えられたアルコールの中でも、アーレンス館長が「ほとんどの人が吐き気を催す」と言っているのが、韓国の薬用酒「トンスル」だ。これは人糞や尿を発酵させて製造されており、「製造中は恐ろしいほど悪臭がする」(アーレンス館長)という。


 アイスランドのステジ醸造所がつくる季節限定商品であるクジラの睾丸ビールも展示されている。これはアイスランドの伝統的な手法に則ってクジラの睾丸を軽く塩漬けにしてから燻製にして作られる。また、イギリスのケンブリッジ蒸留酒製造所が作った「赤蟻を62匹漬け込んだジン」は、蟻を入れることでシャープな柑橘系の香りがつくそうだ。



 他にもトウモロコシを噛んで唾液の酵素で発酵させるアンデス地方のチチャ、トイレで醸造された刑務所ワインのプルーノなどが新展示に加わった。


 どれも気持ち悪い飲み物の数々だが、なにを気持ち悪いと思うかは時代や文化によって大きく異なる。たとえば、嫌悪食博物館には日本の納豆も展示されているのだ。日本人の間でも好き嫌いが大きく分かれる食べ物だが、豆が発酵してねばねばした糸を引き、なんともいえない異臭を放つ食べ物などは、世界人口の大多数にとって圧倒的に気持ち悪い食べ物だろう。


 嫌悪食博物館は物珍しさだけでなく、食文化の多様性に気付かせてくれ、自分が属する文化を相対的に見る目も養ってくれる教育的な側面を持つ博物館と言えるだろう。


参考:「Live Science」、ほか

tocana

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