日本庭園の雪吊りは、なぜ「りんご吊り」と呼ばれるのか

2019年12月20日(金)8時0分 Jタウンネット

[となりのテレ金ちゃん−テレビ金沢]2019年12月9日放送の「仰天コロンブス」のコーナーで、兼六園の雪吊りの話題がありました。


雪吊りは「りんご吊り」とも呼ばれますが、なぜ「りんご」なのでしょうか?


りんごと金沢の縁とは


兼六園の雪吊り。園内約800か所に施されており、日本を代表する風景と言っても過言ではありませんよね。


なかでも唐崎松の雪吊りは、9メートルの松に最大で16メートルの高さの支柱、藁縄800本が使用されています。


この放射状に縄をはる技法を「りんご吊り」と言い、代表的な雪吊りの技法とされています。


しかし、なぜ「りんご」なのでしょうか?


元々は、りんごの木に大きな実がたわわに実って、枝が折れるのを防ぐためにこういった形の補強をしたことがことが、語源だそうです。


雪ではなく、りんごから枝を守るためだったのです。しかしなぜ、雪吊りの技法でも同じように言われるようになったのでしょうか?


実は昔、加賀藩の重臣・長氏がりんごを栽培しており、金沢はりんごの名産地であったのです。


そして、枝を補強するその姿はとても美しい、と書かれた文献も残っています。長町や武家屋敷跡にはリンゴ畑が広がっていました。


もともとりんごは、ペリーが持ってきたと言われていますが、そのりんごを手に入れて、最初に栽培に成功したのは、文献上では加賀藩が初めてなのです。


加賀藩13代藩主・前田斉泰の側近の日記には、ジャムのようにして毎日食べたという記述もあります。


りんごと深い縁がある金沢だからこそ、雪吊りにも「りんご吊り」という名前が違和感なく用いられたのでしょうね。


(ライター:りえ160)

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