【整体プロが指南】認知症になりやすい人の「体の特徴」

2024年3月24日(日)6時0分 ダイヤモンドオンライン

【整体プロが指南】認知症になりやすい人の「体の特徴」

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「自力整体」とは、整体プロの技法を自分におこなう人気メソッドです。「家族の認知症の症状が和らいだ」「熟睡できた」「慢性痛から解放された」「脊柱管狭窄症の痛みが和らいだ」など、多くの声が寄せられています。今回、3分以内で痛みや不調を解決するワークを集めた『すぐできる自力整体』が発売。著者の矢上真理恵さんは、「不調のほとんどは自力整体で解消できる」と語ります。現在、自力整体は1万2000名が実践。その1/4(約3000名)は70歳以上。痛みや不調改善のほか、認知症の予防・改善のために実践される方も多いそうです。そこで今回は、自力整体の考案者であり、50年近く、鍼灸師・整体治療家・ヨガ講師の経験をもとに予防医学を研究する矢上裕さん(矢上真理恵さんのお父様)に、「認知症の予防・改善」について、お話をうかがいました。監修:矢上 裕 矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家(写真/榊智朗 構成/依田則子)

認知症を発症しやすい方の体の特徴とは?

——自力整体の指導者・鍼灸師・整体治療家の視点から、「認知症を発症しやすい人の体の特徴」はありますか?

矢上裕(以下「矢上」):特徴はいくつかありますが、わかりやすいのは次の2つです。

1 手首が硬い2 足首が硬い

40年ちかく、教室にいらしている生徒さんを見てきましたので、よくわかります。この2つは血流が悪いサイン。脳の血流も不足しがちです。一方、手首・足首が柔らかい方は、認知症になりにくいと感じています。細かく見ていきましょう。

1 手首が硬い

手首が硬いということは、血流やリンパの流れも悪いということです。こぶしを日ごろから握りしめているかのように、体はいつも緊張してカチカチです。手首の硬さのわかりやすいチェック方法の1つは、手の指を反らす動きです。手首が硬い方がこれをおこなうと、ほとんど反らすことができません

2 足首が硬い

足首が硬い人は、歩き方ですぐわかります。小股でちょこちょこ歩くようになった、ちょっとした段差でつまずきやすいなど。大通りの横断歩道を渡ろうとすると、途中で青信号が点滅するようになると、足首はかなり硬い状態です。

ご高齢になっても認知機能はほとんど衰えず、旅や趣味を楽しみながら、天寿をまっとうされた生徒さんたちは、手首・足首はしなやかでした。

その方たちは、ほとんど晩年まで教室に通いながら、ご自宅でも自力整体で体を柔らかくほぐす運動を習慣にしていたのです。血流も良く、脳の活性化に役立ったのでしょう。

手首や足首をほぐすと、認知症の予防・改善に役立つ理由

——手首や足首をほぐすと、なぜ認知症の予防・改善に約立つのでしょうか?

矢上:手首・足首は、「経絡」が集中している場所だからです。「経絡」とは、体中をめぐる川の流れのようなものだと考えるとわかりやすいでしょう。東洋医学では、約12本の経絡が流れていると考えます。

この経絡の流れが滞ると、よどんだ場所に邪気(病をおこす悪い気)が溜まり、そことつながる経絡上に不調が出ると考えます。ですから、経絡が集中する手首・足首が硬くなり、流れが悪くなると、痛みや不調、認知症の症状などが出やすくなるのです。

この邪気を押し流すには、経絡を刺激して、せき止められている流れを開放することです。これをおこなうのが自力整体です。

自力整体で手首・足首を柔らかくほぐす習慣が、認知症予防・改善にも役立ちます

今日からやってほしい、2つの習慣

——手首・足首が硬くならないためにも、何からはじめたらよいでしょうか?

矢上:ワークは後半で紹介しますが、まずは次の2つの習慣が大切です。

1 じっと座っていないで体を動かし、よく歩く2 手首・足首をやわらかくほぐしておく

まずは、じっと座っていないで、立ち上がってください。そして、体を動かしましょう。よく歩きましょう。手首・足首が硬くなる原因は加齢もありますが、運動不足や家の中でじっとしていることで、関節や筋肉が硬くなるケースがほとんどです。

そして、自力整体のような経絡を刺激する動きで、手首・足首をほぐしましょう。この毎日の習慣が、認知症予防・改善につながりますよ。

——最後に、おすすめの自力整体のワークをご紹介ください。

矢上:認知症の予防や、初期症状のある方におすすめなのは、いっきに血流を促す「手首の刺激」のワークです(ワークは最後に紹介)。詰まりやすい手首を刺激してほぐします。他にも目、肩コリ、目の疲れも解消します。

【*ただし、すでに認知症の症状がある方に、自力整体のワークをやっていただくのは、難しいかもしれません。ですから、「これなら、私はできる」というものから、すすめてみましょう。手軽にできるのは、「30秒呼吸法」です。「10秒息を吸って、10秒息を止めて、10秒かけて息を吐く」。これを2セットおこなえば、血流は良くなり脳の活性化に役立ちます】

では、次ページで血流を促す「手首の刺激」のワークを紹介しましょう。

矢上 真理恵(やがみ・まりえ)写真左矢上予防医学研究所ディレクター1984年、兵庫県生まれ。高校卒業後単身渡米、芸術大学プラット・インスティテュートで衣装デザインを学び、ニューヨークにて独立。成功を夢見みて、徹夜は当たり前、寝るのはソファの上といった多忙な生活を続けた結果、心身のバランスをくずし動けなくなる。そのとき、父・矢上裕が考案し約15,000名が実践している「自力整体」を本格的に学び、心身の健康を取り戻し、その魅力を再発見。その後、自力整体ナビゲーターとして、カナダ、ヨーロッパ各地、イスラエルにて、クラスとワークショップを開催。さらに英国の名門セントラル・セント・マーチンズ大学院で「身体」をより体系的に学び、2019年に帰国。現在、国内外の人たちに自力整体を伝えながら、女性のための予防医学をライフワークにしている。著書に、『すごい自力整体』(ダイヤモンド社)がある。監修者:矢上 裕(やがみ・ゆう)写真右矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家1953年、鹿児島県生まれ。関西学院大学在学中の2年生のとき、予防医学の重要性に目覚め、東洋医学を学ぶため大学を中退。鍼灸師・整体治療家として活躍するかたわら、効果の高い施術を自分でできるように研究・改良を重ね「自力整体」を完成。兵庫県西宮市で教室を開講、書籍の出版やメディア出演などで注目され、全国から不調を抱える人々が続々と訪れるようになる。現在約500名の指導者のもと、約15,000名が学んでいる。著書に『自力整体の真髄』『はじめての自力整体』(ともに新星出版社)など多数。遠隔地の人のために、オンライン授業と通信教育もおこなう。 写真/榊智朗


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