国民民主が参議院選挙で積極擁立へ…他党の議員経験者にも触手、「本当にふさわしいのか」批判も

2025年4月20日(日)20時53分 読売新聞

街頭演説する国民民主党の玉木代表(19日、大阪市北区のJR大阪駅前で)

 国民民主党は夏の参院選で候補者を積極的に擁立する構えだ。政党支持率は野党トップを維持しており、玉木代表は改選4議席から4倍の16議席以上と「比例1000万票」を目標に掲げる。候補者選定や他の野党との選挙区調整といった課題も少なくない。(薦田大和)

候補者の質・選挙協力 課題

 「自民でも維新でもない、国民民主という新しい選択肢を必ずお示しする」

 玉木氏は19日、大阪市内での演説でこう訴えた。参院選では、京都、大阪、兵庫各選挙区に公認候補を立てる方針を決めており、日本維新の会が拠点とする関西でも攻勢を強め、党勢拡大を図りたい考えだ。

 国民民主は昨秋の衆院選で公示前から4倍の28議席に躍進した。知人女性との不倫問題が報じられた玉木氏が3か月の役職停止処分を受ける事態もあったが、地方選では勢いを維持し、3月の東京都小金井市議選、今月の長野県佐久市議選などで新人がトップ当選を果たしている。

 読売新聞社が11〜13日に実施した全国世論調査では、党の支持率は前月から1ポイント増の13%。野党第1党の立憲民主党(6%)を大きく引き離す現状に、国民民主幹部は「『手取りを増やす』政策を訴えていることが大きい」と分析する。

 参院選で16議席以上の獲得を目指すのは、非改選の5議席と合わせて予算を伴う法案提出権を得られる21議席を確保し、国会での存在感を更に高めるためだ。

 もっとも、候補者選びは順調とは言い切れない。

 他の選挙を含む公募には1000人規模の応募があったが、政治経験者が少ないため、他党の議員経験者を担ぎ出す例も出ている。これまでに、元民主党衆院議員や自民党愛知県議団幹事長を務めた県議の出馬が内定しているが、こうした方針には反発もある。

 大阪では前維新衆院議員の擁立を調整したものの、「国民民主の候補者として本当にふさわしいのか」(中堅)と批判を受け、20日に予定した候補者発表の記者会見は中止になった。

 ともに連合の支援を受ける立憲民主党との協力も焦点となる。与党過半数割れを目指す連合は、全国に32にある「1人区」で立民と国民民主に一本化を呼びかけるが、福井、滋賀、奈良で競合する見通しだ。

 党内には「『年収の壁』の見直しなど党の掲げる政策について実績が不十分」(若手)との指摘や、玉木氏の不倫問題で女性の支持が低迷したことを不安視する声もある。連合幹部は「支持率が堅調なため、玉木氏は選挙協力する気がない」と不満を漏らしている。

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