GWに予定していた三陸花火大会、資金不足で突然中止に…チケット1700枚販売済み

2025年4月25日(金)7時28分 読売新聞

三陸花火大会で、震災遺構の奇跡の一本松(左)や陸前高田ユースホステルの上空に浮かび上がる花火(2023年4月、岩手県陸前高田市で)

 岩手県陸前高田市の高田松原運動公園で5月4日に開催予定だった三陸花火大会について、実行委員会は資金不足などを理由に中止すると発表した。実行委によると既にペアやボックス席など約1700枚のチケットが販売済みだった。大会まで2週間を切った突然の中止決定に地元の宿泊業者からは困惑の声が上がっている。

 大会の運営企業「FIREWORKS」(陸前高田市)は23日、チケット販売サイトで「協力会社との連携継続が困難となり、資金面をはじめ運営体制の見直しを余儀なくされた」として、「誠に無念ながら開催見送りの判断に至りました」と説明した。チケット購入者には全額返金するという。

 東日本大震災からの復興祈願を込めて2020年に始まった大会は、春秋の年2回行われており、1万発以上の花火を売りに昨秋は1万5000人以上が来場。今回は10回目の記念大会となる予定だった。

 実行委の浅間勝洋委員長は取材に対し、「楽しみにしていただいた方々がたくさんいた中で、本当に申し訳ない」と陳謝。一方、「協力会社との関係がなくなったわけではない」として、時期を改めて記念大会の開催を模索する考えを示した。

 大会に関係する市内の事業者は対応に追われた。同市の「キャピタルホテル1000」では、5月4日に宿泊予約が入っていた全40室のうち約30室がキャンセルになったが、キャンセル料は求めないという。松田修一社長は「陸前高田のみならず、周辺地域の活性化を図る稼ぎ時がなくなってしまったのは残念」と肩を落とした。

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