インター通過後に進入禁止路に入って逆走か 東北道で正面衝突の逆走車 事故数分前に料金所を通過する様子が監視カメラに写る
2025年4月28日(月)18時32分 TBS NEWS DIG
おととい、栃木県の東北自動車道で逆走車が正面衝突するなどして3人が死亡した事故。逆走車が現場近くのインターを通過したあと、進入禁止の道路に入って逆走を始めた可能性があることがわかりました。
栃木県の東北自動車道上り線で、おととい午後10時ごろ起きた逆走車と乗用車の正面衝突。逆走車を運転していた宇都宮市の前原勇太さん(42)と乗用車の平岡勝利さん(56)が死亡しました。
平岡さんは単身赴任先の岩手県から家族が住む愛知県に戻る途中で事故にあったといいます。
平岡さんを知る人
「いまだに信じられない。小さいときから知っているから、信じたくない」
また、正面衝突した2台に突っ込むかたちで衝突した車の男性は…
正面衝突事故に巻き込まれた男性
「(正面衝突による)煙がすごいなとなって、止まろうと思ったのですが…。ブレーキは踏んだが、そしたら目の前に車があって、そこにぶつかってハンドルは切ったが、当たっちゃった」
この事故が、さらなる別の事故にもつながりました。事故渋滞の列にトラックが追突し、最後尾の乗用車に乗っていた長嶋弓子さん(60)が死亡したのです。
逆走は、どこから始まったのでしょうか?
捜査関係者によりますと、前原さんの車と車種と色が同じ乗用車が事故の数分前に黒磯板室インターの料金所を通過する様子が監視カメラに写っていたことがわかりました。
このインターから高速道路に入ろうとしてみると…
記者
「ゲートを通過すると、信号機付きの交差点が見えてきます。本来であれば、この信号を右折しなければいけないのですが、交差点を左折すると逆走することになります」
逆走となる方向には、進入を防ぐバーなどはなく、ここから進入して、逆走を始めた可能性があります。
その後、逆走車はこのインターから500メートルほどのところで接触事故を起こしました。そして、およそ1分後に、さらに2.7キロほど離れた地点で別の車と正面衝突しました。
接触事故から正面衝突まで、逆走車は少なくとも時速80キロ以上で走っていた計算で、警察は前原さんが接触事故の後も速度を維持したまま逆走を続けていた可能性があるとみています。
捜査関係者によりますと、正面衝突の現場にはブレーキの痕はなかったということです。
警察は事故のいきさつを調べています。