42歳男性が東北道を逆走…渋滞で追突事故も発生し、計11台の事故で3人死亡・10人重軽傷
2025年4月27日(日)21時15分 読売新聞
26日午後10時頃、栃木県那須塩原市の東北自動車道上り線那須インターチェンジ(IC)—黒磯板室IC間で、逆走した乗用車が対向車と正面衝突した。さらに、この影響による渋滞の列に大型トラックが追突するなど計11台が絡む事故となり、3人が死亡、10人が重軽傷を負った。県警によると、逆走車側に目立ったブレーキの痕がなかった。
県警の発表によると、逆走車は黒磯板室ICから500メートルほどの場所で乗用車1台と接触した後、2・7キロほど逆走を続けて、追い越し車線で乗用車と正面衝突。近くを走っていた2台も巻き込まれた。逆走車を運転していた宇都宮市峰町、前原勇太さん(42)と、正面衝突された乗用車の岩手県北上市上野町、会社員平岡勝利さん(56)が死亡した。
渋滞の列では、6台が関係する事故となり、最後尾で大型トラックに追突された乗用車に同乗していた埼玉県川越市鯨井、長嶋弓子さん(60)が頭を強く打って死亡し、夫(65)が重傷を負った。県警は27日、大型トラックを運転していた岩手県陸前高田市高田町、会社員炭釜秀一容疑者(54)を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで逮捕した。
事故直前には「逆走車がいる」との通報が相次いでいた。現場の状況から、前原さんが黒磯板室ICに進入して逆走を始め、減速しないまま対向車にぶつかった可能性があるとみて、県警が詳しい経緯を調べている。事故の影響で、この区間は約8時間30分にわたって通行止めとなった。