川崎の20歳女性遺棄、神奈川県警が検証チーム…昨年6月の通報から逮捕までの対応を調査

2025年5月9日(金)20時40分 読売新聞

神奈川県警察本部

 川崎市川崎区の自宅に元交際相手の岡崎彩咲陽あさひさん(20)の遺体を放置したとして職業不詳の白井秀征ひでゆき容疑者(27)が死体遺棄容疑で逮捕された事件で、神奈川県警は9日、逮捕までの対応を検証するチームを設置した。岡崎さんは昨年6月以降、白井容疑者による暴力やストーカー被害を相談していたが、県警は事件を防げなかった。

 ストーカー事案は事態が急展開して重大事件に発展する恐れが極めて高いとして、警察庁は都道府県警に安全確保を最優先に対処するよう通達している。警察庁の楠芳伸長官は8日の記者会見で、「通達の趣旨に沿った対応がなされていたか確認する」と述べていた。

 検証チームは県警本部の警務部長をトップに警務課、監察官室、生活安全総務課の13人体制。県警本部と川崎臨港署の連携、幹部の指示、本部による指導などを調べる。捜査状況を踏まえながら速やかに結果をまとめ、公表する予定だ。

 岡崎さんは昨年6月、「けんかをして服を破られた」と同署に通報した。昨年12月9〜20日には9回、ストーカー被害などを通報。同20日、身を寄せていた祖母宅からいなくなり、行方がわからなくなった。祖母は窓ガラスが割れていることに気づいた同22日、白井容疑者に連れ去られた可能性があると110番した。

 行方不明後、県警は白井容疑者に7回、任意で事情を聞いたが、強制捜査には至らなかった。白井容疑者は4月2日、羽田空港から出国した。

 県警はストーカー規制法違反容疑で捜索令状を取り、4月30日、白井容疑者の自宅を捜索。台所の床下から岡崎さんの遺体を見つけた。白井容疑者は今月3日、親族の説得を受けて米国から帰国し、死体遺棄容疑で逮捕された。

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