万博で「みゃくみゃく」ならぬ「こみゃく」人気、本当の名前は「ID」もSNSで愛称広がる
2025年5月10日(土)13時21分 読売新聞
乗り物に変化した「こみゃく」=「EXPO WORLDs」提供
大阪・関西万博会場の至る所に描かれた目玉のようなイラストが人気を博している。公式キャラクター「ミャクミャク」にちなんで「こみゃく」の愛称がSNSで広がり、探しながら会場を巡る人が相次いでいる。
会場内のアート企画を担当するクリエイティブディレクターの引地耕太さん(42)が考案し、2022年春に発表した。本来の名前は「ID」で、「identity(個性)」などからつけたという。
昨年5月頃から、別の作者が手がけたミャクミャクの子どものように見えるといった投稿が相次ぎ、「こみゃく」と呼ばれるように。こみゃくもミャクミャクも、細胞をイメージした赤い円を連ねた万博のロゴマークがもとになっている。
万博会場では、地面や大屋根リングなど計25か所に描かれ、太陽の塔やドローンなど様々な姿を見せる。全てのものに生命が宿り、変化を続けながら共に生きるというコンセプトを表しているという。
東ゲートでは、入場時には「WELCOME」の文字で出迎え、退場時は、「GOODBYE」の文字に読める仕掛けもある。
X(旧ツイッター)では、「#こみゃく」のハッシュタグで、会場内の写真や独自のイラストの投稿が相次ぐ。愛知県東海市の女性(25)は、会場でこみゃくの写真を数多く撮影。「かわいくて、見かけたら全部撮っている。思い出にします」と喜んでいた。
引地さん自身も愛称を気に入り、会場内のアート企画の名称は「Co—MYAKU Sign」とした。「Co—」は、「Co—Creation」(共創)の意味も込めている。「まさに共創の意味通り、皆さんと一緒に作り上げることができた。会場内で探して楽しんでほしい」と話した。