算数オリンピックに入賞する子は、いったい何が違うのか?

2024年5月11日(土)6時0分 ダイヤモンドオンライン

算数オリンピックに入賞する子は、いったい何が違うのか?

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10年連続で算数オリンピック入賞者を輩出している彦根市発の知る人ぞ知る塾「りんご塾」。天才を生み出すそのユニークな教育メソッドを、塾長の田邉亨氏が初公開した書籍『10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える 「算数力」は小3までに育てなさい』(ダイヤモンド社刊)が、このたび発売に。本書を抜粋しながら、家庭にも取り入れられるそのノウハウを紹介する。

楽しく算数の問題に取り組む子ども。写真提供:『「算数力」は小3までに育てなさい』著者・田邉亨氏

本物の「算数力」とはどういう力か?

 大人も解けないような難しい「算数」の問題を解く子どもたちがいます。 私が代表を務めている「りんご塾」に通う子どもたちが、まさにそれ。例えば開成や灘など超難関中学の入試問題と似たような問題を、小3の段階で解いてしまいます。 そう言われると、多くの人はこう思うかもしれません。

「そういう子は、もともと頭のつくりが違うんでしょう」「難しい問題をスパルタ式で詰め込んでいるからでは?」

 しかし、そうではありません。りんご塾に通う子どもたちが大人もかなわない「算数力」を持っている理由は、主に2つ。

 ①小3までに「頭を使う算数」に取り組んでいる ②問題を解くことを楽しんでいる

反射神経で解けるものは、本物の算数ではない

 もちろん小学校でも算数を習いますが、りんご塾が教えている算数はそれとは趣向が異なります。

 計算問題のように反射神経で解く問題ではなく、思考を巡らせないと解けない「頭を使う算数」を、頭が柔らかい幼少期から提供しています。 それと同時に、パズルを解くときのような「楽しさ」も大切にしています。 だから、子どもたちは算数をある意味、遊びのようにとらえています。

「やったー、解けた!」「もっと出して!」 目を輝かせながら、小さな子どもたちが楽しそうに問題を解いているのです。

 私は、こうして育まれる「算数力」を次のように定義しています。

【算数力】…情報処理力、論理的思考力があるのはもちろん、「考えること」が大好きで、考え続けられる能力

 りんご塾は、パズルを模したオリジナルの教材や、考えることの楽しさを追求した学習環境によって、これまで数多くの子どもたちの「算数力」を開花させてきました。

地方の小さな塾から算数オリンピックメダリストが出る秘密を公開

 りんご塾は2000年に滋賀県彦根市で小さな塾としてスタートしました。中学受験をするような子どもはほぼゼロという、のどかな町にあります。 しかしながら、2014年から10年連続で「算数オリンピック(小学生以下を対象にした算数の得点を競い合う知の祭典)」の入賞者を輩出しています(コロナでトライアルのみの実施だった2020年を除く)。

 入賞者は、灘や洛南、東大寺などの超難関中学に合格できるのはもちろん、東大・京大などの名門大学にも進学を果たしています。そんな、天才児を数多く生み出してきたりんご塾のメソッドを、本書で初公開しています。

*本記事は、『10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える 「算数力」は小3までに育てなさい』(田邉亨著・ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集したものです。

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