大阪市立中3年の男子生徒自殺、第三者委が「いじめが最大の要因」と認定…学校側の対応を批判

2025年5月12日(月)12時13分 読売新聞

大阪市

 2023年8月に自殺した大阪市立中3年の男子生徒について、弁護士らでつくる市の第三者委員会は12日、男子生徒が同級生からいじめを受けていたと認定した上で、「いじめが自殺の最大の要因だった」とする報告書を市に提出した。学校側の対応については、「教員がいじめと認識していなかったことで深刻化した」と批判した。

 第三者委の報告書によると、男子生徒は23年8月14日に自殺。「すべてが嫌になった 本当にごめんなさい もうこれ以上傷つきたくなかった。ありがとう」と記された遺書が見つかった。

 男子生徒は水泳部に所属。23年4月以降、部員らから無視されたり、タックルされたりするいじめを受けた。亡くなった当日の8月14日には、市大会の打ち上げに呼ばれず、そのことを知った男子生徒は、友人とのLINEのグループチャットに「死ぬ」「無理」などのメッセージを送った。

 第三者委は、男子生徒が水泳部であからさまに排除されていたことを知った直後に自殺した経過などから、いじめを自殺の最大の要因と認めた。

 学校側の対応については、水泳部の顧問が、男子生徒の悪口を言う同級生がいることを把握しながら、いじめとして対応しなかったと指摘。加害生徒について「いじっているだけ」と認識したことでいじめが深刻化したとし、「顧問が積極的に関与し、早期に対応する必要があった」とした。

 第三者委は男子生徒の保護者の意向を踏まえ、23年10月に設置され、教職員22人、生徒78人に聞き取り調査を実施した。

 大阪市教委の松田淳至総務部長は12日、市役所で「亡くなった生徒と遺族の方々に改めて深くおわびを申し上げる。報告書で提言された内容を学校現場としっかり共有し、今後の取り組みに生かしたい」と語った。

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