パワハラ被害者が作成した報告書、勝手に書き換え…市消防本部「認識と異なっていた」

2025年5月16日(金)16時25分 読売新聞

 愛媛県今治市消防本部で上司が部下に暴力をふるうなどし、市が2022年に認定したパワーハラスメントを巡り、被害者が公務災害の認定を求めて作成した「第三者加害報告書」の原案を、同本部が被害者の承諾を得ずに書き換えていたことがわかった。目撃者の証言を「複数の暴力を目撃」から「市のパワーハラスメント調査で認定している暴力を一度、目撃」と変更していた。

 同本部は「認識と異なっていたため修正した」と釈明。書き換えは不適切だったとし、当時の関係者に聞き取りを行い、処分を検討するとしている。

 被害者は市のパワハラ認定後、公務災害の認定を請求するため、報告書の原案を同本部へ提出。同本部は原案を書き換えて所属長の署名、押印をした上で、23年3月、地方公務員災害補償基金県支部へ提出した。その後、被害者の指摘で書き換えが判明し、同本部は原案の表記に戻して再提出したという。

 市は22年、上司2人が部下の襟首を引っ張ったり、平手打ちしたりしたほか、書類を何度も書き直させる、深夜に筋力トレーニングを強要するなど、部下5人に対する計8件のパワハラ行為を認定している。

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