公取委がNPBに警告へ、「フジ取材証没収は独禁法違反の恐れ」…NPB「事実誤認」

2025年5月19日(月)22時6分 読売新聞

公正取引委員会

 フジテレビからプロ野球日本シリーズの取材証を没収するなどしたのは独占禁止法違反(不公正な取引方法)の恐れがあるとして、公正取引委員会は19日、日本野球機構(NPB)に対し、再発防止を求める警告を行う方針を伝えた。

 関係者などによると、フジテレビは昨年10月26日夜、NPBが主催する日本シリーズ第1戦を別の放送局が中継する時間帯に、ドジャースの大谷翔平選手が出場した米大リーグ機構(MLB)のワールドシリーズのダイジェスト番組を放送した。

 日本シリーズ第3戦の中継を担当するフジテレビのこうした番組編成について、NPBは「信頼関係が毀損きそんされた」とし、フジテレビに出していた日本シリーズの取材証を没収したほか、第3戦の中継をフジテレビから変更できないか他局に打診するなどしていた。

 公取委は、NPBとMLBは放送局の放映権を巡って競争関係にあると判断。NPBの行為は、日本シリーズの取材機会を失わせるだけでなく、フジテレビの番組編成に影響を与え、MLBとの契約をためらわせる要因になりかねないとして、独禁法で禁じる「競争者に対する取引妨害」に当たる恐れがあると考えた模様だ。

 読売新聞の取材に、NPBは「警告の前提となる事実認定や評価に重要な誤りがあり、法解釈としても疑義があるなど、当機構としては受け入れがたいため、警告が決定し公表された時点で、当機構としての正式な見解を表明いたします」とコメントした。

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