神戸連続児童殺傷28年…土師淳君の父・守さん、便り絶えた加害男性へ「罪と向き合ってほしい」

2025年5月24日(土)3時0分 読売新聞

事件への思いや犯罪被害者支援について語る土師守さん(神戸市中央区で)

 神戸市須磨区で1997年に起きた連続児童殺傷事件で、土師はせ淳君(当時11歳)が殺害されてから24日で28年になる。淳君の父、守さん(69)が読売新聞の取材に応じ、便りが途絶えたままの加害男性(42)に対し、「遺族は事件の悲しみを一生背負っている。現実から逃げず、犯した罪と向き合ってほしい」と語った。

 2017年を最後に、加害男性からの手紙は届かなくなった。守さんは「手紙を書くことは、自分を見つめ直す機会になる。反省しているのか、なぜあんなことをしたのか。考えや態度を示すべきだ」と話した。

 今年2月、「新全国犯罪被害者の会(新あすの会)」などで長年活動をともにしてきた岡村勲弁護士が亡くなった。被害者支援に労をいとわず取り組んだ姿勢を振り返り、「岡村さんの思いを継ぐ」と決意したという。

 守さんは「国が被害者に損害賠償金を立て替え払いし、加害者に求償する制度の実現を求めるなど、犯罪被害者のためにやれることを続けていきたい」と語った。

 ◆連続児童殺傷事件=神戸市須磨区で1997年2〜5月、児童5人が相次いで襲われ、山下彩花さん(当時10歳)と土師淳君が殺害された。当時中学3年で14歳だった加害男性が殺人容疑などで逮捕され、神戸家裁は医療少年院に送致する保護処分を決定。男性は2005年1月に本退院した。

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