小泉進次郎農水相「コメ5キロ2000円」は続かない 利益度外視の無理価格...最後いくらに落ち着くか
2025年5月28日(水)17時11分 J-CASTニュース
「お米は2000円で買えると思わない方がいい」——「AERA」元編集長の浜田敬子さん(ジャーナリスト)は、2025年5月28日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」でこう注意を促した。
「政策的な価格だと思った方がいい」
小泉進次郎農林水産相は備蓄米の売り渡し申請が殺到しているため、受け付けを一時休止した。では、5キロ2000円のコメはいつ店頭に並ぶのか。小泉大臣と面会した生活用品会社「アイリスオーヤマ」の社長は、6月2日には5キロ2000円(税抜き)で販売すると話している。
しかし、これでコメ価格の急騰に歯止めがかかるわけではないと、浜田さんは見ている。「随意契約した小売業者の方たちの話をテレビなんかで聞いていると、ほとんどが、今回の販売では利益を度外視してるって言ってるんですよ。だけれども、国の政策もあって、2000円で売るんだと」と、2000円というのはもともとかなり無理な価格なのだと指摘した。
「だから、消費者の方は勘違いしがちなのですが、(これからは)お米は5キロ2000円で買えるんだと思わない方がいいと思います。(今回は)緊急事態だし、メッセージ性の高い、政策的な価格だと思った方がいいと思います」という。7月に参院選挙を控え、5キロ2000円はそれを意識したデモンストレーションということか。
価格は二極分化する
では、今後、コメの価格はどう動くのか。番組が取材した岐阜の精米業者は「平均価格は、この2000円のコメが店頭に並べば間違いなく下がってくると思います。ただ、2000円のコメというのは限定的な話で、通常の銘柄米に関しましては、いまだに4000円以上で推移してますので、価格の二極分化が出てくると思います」と話している。
浜田さんは「ある試算ですと、(適正価格は)3500円ぐらいじゃないかと。それで生産者の方も利益が出ると。市場を正常化して、3500円ぐらいまでに落ち着くというのを、どうやったら作れるのかなと思ってます」と語った。来週、各地に2000円のコメを求める長蛇の列ができそうだ。
(シニアエディター 関口一喜)