きょう2日 フェーン現象で九州北部や山陰38℃予想 東京都心も猛暑に
2023年8月2日(水)6時39分 tenki.jp
きょう2日、最高気温は九州から関東、北陸を中心に35℃以上の予想です。特に九州北部や山陰では、フェーン現象が加わり、気温の上がり方が顕著でしょう。
きょう2日 38℃くらいまで上がる所も 夜も気温下がりにくく
きょう2日は、午前中から強い日差しが照り付ける所が多く、気温がグンと上がる見込みです。
特に、九州北部や山陰では、山越えの風が吹き気温が上がるフェーン現象も加わり、気温の上昇は顕著でしょう。沖縄に接近している台風6号の影響で、西日本付近は、東または南東の風が吹くためです。
最高気温は、九州北部や山陰で38℃くらいまで上がる所がある予想です。九州南部や四国、山陽、近畿から関東、北陸も35℃以上の猛暑日になる所が多いでしょう。東北や北海道でも35℃くらいまで上がる所がある見込みです。沖縄は30℃前後でしょう。
日中の外出はできるだけ避け、室内でエアコンを使用するなど、涼しくしてお過ごしください。
夜になっても気温は下がりにくく、北海道でも気温が25℃を下回らない所がある見込みです。夜でもエアコンをつけておくなど、熱中症対策が必要です。
フェーン現象とは?
「フェーン現象」とは、水蒸気を含んだ空気が山をこえる時に雨を降らせ、その後、乾燥した空気となって山を吹きおりると、気温が高くなる現象です。
①例えば、図の右から左へ風が吹く場合、風上の平地の気温が30℃だとすると、この風が高さ2000メートルの山をのぼる時、100メートル上昇する毎に0.65℃気温が下がるので、山頂付近の気温は風上の平地より低い17℃になります。
②山頂付近に向かうにつれて、風上の平地より気温がどんどん下がることにより、もともと空気中に含んでいた水蒸気のうち、ある程度の水蒸気が冷やされて、小さな水の粒になります。この水の粒は、空気中をただよう雲や霧に変わり、雨粒となって落ちてしまうので、空気中の水分が減って、乾燥した風になります。
③乾燥した風が山をおりる時には、100メートル下降する毎に1℃気温が上がるので、風下の平地の気温は、風上の平地より高い37℃になるのです。
湿度が変わると、気温の変化する割合も変わることが、フェーン現象の発生原因です。
他にも「ドライフェーン」と呼ばれる現象などがあります。「ドライフェーン」とは上空の空気が地表まで吹き降る際に、圧縮されて気温が上がる現象です。
熱中症の応急処置
熱中症は、できるだけ予防したいものですが、万が一、症状が疑われる場合は、次のような応急処置が必要です。
まずは、涼しい場所へ移動しましょう。冷房の効いた部屋や、屋外では風通しのよい日陰で、できるだけ早く、体を冷やしてください。
衣服を緩めて、体から熱を逃がしましょう。体温を下げるためには、冷やした水のペットボトル、氷枕などを使って、両側の首筋や、わきの下、足の付け根を冷やすと効果的に体温を下げることができます。
水分と塩分を補給しましょう。冷たい水を、自分で持って飲んでもらうと、体にこもった熱を奪うだけでなく、水分補給もできます。また、経口補水液やスポーツドリンクを飲めば、汗で失われた塩分も適切に補えます。
ただ、吐き気を訴えたり、意識がなかったりするなど、自分で水分を摂ることができない場合は、口から水分を補給するのは禁物です。すぐに病院へ運んでください。