【台風】風の威力に注意 風速と被害の目安は?

2018年9月4日(火)13時16分 ウェザーニュース


2018/09/04 13:19 ウェザーニュース

非常に強い台風21号は4日(火)12時頃、徳島県南部に上陸しました。台風はさらに加速しながら北上を続け、近畿地方を通過して夕方には北陸地方に達する見込み。台風の周辺だけでなく、広い範囲で暴風や大雨に厳重な警戒が必要です。
風速表示の風がどれほどの威力なのか、風速と被害の目安をあげておきます。

平均風速、瞬間風速、最大瞬間風速の違い

風は一定の速さで吹いているものではなく、あるときは強く、あるときは弱く、刻々とその速さが変化しています。そういう風速の小刻みな変化を「風の息」と呼んでいます。
単に「風速」という場合、10分間の平均風速を表し、3秒間の平均を「瞬間風速」といい、瞬間風速の最大値を「瞬間最大風速」と呼んでいます。

風速と被害の目安

その風速でどのような現象が起こるのでしょうか。風速と被害の目安は一般的に次の通りです(気象庁「風の強さと吹き方」より)。
【平均風速10m/s以上15m/s未満】(やや強い風)
風に向かって歩きにくくなる。傘がさせない。樹木全体が揺れ始める。電線が揺れ始める。樋(とい)が揺れ始める。
【平均風速15m/s以上20m/s未満】(強い風)
風に向かって歩けなくなり、転倒する人も出る。高所での作業は極めて危険。電線が鳴り始める。看板やトタン板が外れ始める。高速運転中の車では、横風に流される感覚が大きくなる。屋根瓦・葺材がはがれるものがある。雨戸やシャッターが揺れる。
【平均風速20m/s以上】(非常に強い風)
何かにつかまっていないと立っていられない。飛来物によって負傷するおそれがある。細い木の幹が折れ、根の張っていない木が倒れ始める。看板が落下・飛散する。道路標識が傾く。車は通常の速度で運転するのが困難になる。屋根瓦・葺材が飛散するものがある。

【平均風速30m/s以上】(猛烈な風)
屋外での行動は極めて危険。走行中のトラックが横転する。
【平均風速35m/s以上】(猛烈な風)
多くの樹木が倒れる。電柱や街灯で倒れるものがある。ブロック塀で倒壊するものがある。建物の外装材が広範囲にわたって飛散し、下地材が露出するものがある。
【平均風速40m/s以上】(猛烈な風)
住家で倒壊するものがある。鉄骨構造物で変形するものがある。

窓ガラスが割れたり電柱が倒れる

2015年9月に台風が通過した沖縄県与那国町では、風速54.6m/s、最大瞬間風速81.1m/sを記録しました。猛烈な風雨で、窓ガラスが割れる、電柱や街路樹が倒れる、トタン屋根が吹き飛ぶなどの被害が報告されました。
今回の台風21号はスピードが比較的速いことから、特に「危険半円」と呼ばれる進路の右側(今回だと東側)を中心にかなり風が強まり、暴風に対する備えをしっかりと行う必要があります。
台風の影響を受ける地域では、ベランダに置いたものを部屋に収納する、窓ガラスが割れても破片が飛び散らないように、内側からガムテープで貼るなど厳重な警戒が必要です。
また、気象情報などで強風が予想される場合には、外出など屋外での行動は控えるとともに、車の運転も避けたほうがよいでしょう。


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