中秋の名月 北陸では見られそう 週末以降は気温差に注意 立山はそろそろ雪も

2023年9月28日(木)18時11分 tenki.jp

29日(金)の夜は「中秋の名月」となります。今年は3年連続で満月の名月となります。北陸地方では、ほとんどの場所できれいに月を見ることができそうです。もし月を見ることが出来れば、5年連続で見られることとなります。一方、週末はあいにくの天気で、低気圧の通過後は気温がぐっと下がりそうです。立山の3000メートル級の稜線では雪の降る可能性もあります。

中秋の名月 各地でくっきり

29日(金)は、はじめは西高東低のような気圧配置となり、午前中は新潟の山沿いを中心に雨の残る所がありますが、午後には次第に回復し、夜は各地とも晴れてくるでしょう。ほとんどの所で中秋の名月を望むことができそうです。夜遅い時間は関東方面の局地的な気圧の谷の影響で、新潟の山沿いなど再び雲の広がる所もあるでしょう。

中秋の名月 近年は高確率で見られる傾向 今年も見られれば5年連続

中秋の名月とは、旧暦8月15日の夜に見える月のことで、「十五夜」、「芋名月」などとも呼ばれます。旧暦では7,8,9月を秋とし、その真ん中にあたる旧暦8月15日を「中秋」と言います。
中秋の名月の見られるこの時期は、一般的には秋雨前線の影響を受けやすい時期となり、曇りや雨の日が多くなります。 名月が曇りや雨で見られないことを「中秋無月」といい、特に雨に降られて月が見えないときを「雨名月」と言うように、曇りや雨で見えない年も多くなります。
表は新潟、富山、金沢、福井の夜間の天気概況のデータのある1989年以降の中秋の名月の夜の天気となります。実際に名月が見えたかどうかは場所により、差異がありますが、ここでは天気概況に晴れの表現があるもの、または薄曇りを晴れ日数としてカウントし、中秋の名月が見えたものとみなすこととします。
1989年〜2022年までの34年間全体の晴天率は各地とも5割強で、曇雨天で名月の見えない年も多くなっています。しかし、直近10年(2013年以降)は各地とも8割以上の晴天率となっており、新潟では2018年を除いて晴れまたは薄曇りとなっています。2019年以降は各地とも4年連続で晴天となっており、今年も見られれば5年連続となります。
晴天率が増えた背景は現時点では不明ですが、1990年代などはこの時期からしばしば西高東低(冬型)の気圧配置が見られ始めていることから、北の寒気の影響を受けにくくなったという可能性はあります。

この週末は前線の影響で曇りや雨の所が多く残暑 週明けは急激に気温が下がる

この週末は、あいにくの天気となりそうです。また、気温の変化にも注意が必要です。
30日(土)は、前線が日本海から北陸地方を南下するため、午後を中心に雨が降るでしょう。前線に向かって南西風が吹くため、気温は高く、敦賀では真夏日となるでしょう。日中の日差しの程度によっては予想より気温が上がり、福井・金沢・富山も真夏日となる可能性があります。
10月1日(日)は、一時的に西高東低のような気圧配置となるため、新潟方面ほど「時雨」となるでしょう。上空の寒気は遅れて入る予想で、気温はまだ平年より高い予想です。日本海の海水温が高いため、局地的に雨雲が発達する可能性もあります。落雷や竜巻などの激しい突風、ひょうの降るおそれもありますので、農作物の管理などに注意して下さい。
週明け2日(月)になると、寒気が北陸地方にも流れ込み、気温が下がるでしょう。特に3日(火)の最低気温は、福井で13度など、放射冷却で冷え込みが強まる所がありそうです。週末までとの気温差が大きくなるため、体調管理に注意して下さい。また、朝と日中の気温差も大きくなるため、「寒暖差疲労」にも注意して下さい。

立山は雪が降ってもおかしくない季節に

10月1日(日)から2日(月)にかけて、上空3000メートル付近で0度の寒気が北陸付近まで南下するでしょう。立山など北アルプスの3000m級の稜線では雪となる寒気となります。立山付近ではやや気温が高いため、初冠雪は微妙なところではありますが、雪がまじったり、登山道や岩場などに氷が張る可能性はありそうです。
立山では室堂など紅葉の進んでいる所もあり、これからが紅葉シーズンとなりますが、3000メートル級の稜線では雪が降ってもおかしくない時期となります。平地ではこれまで厳しい残暑が続いていましたが、北アルプスなど標高の高い山へ登山を計画されている方は、防寒対策をしっかりと行い、常に最新の天気予報を確認して無理の無い登山計画を立てましょう。

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