乾燥で気になる口臭 強まる時間帯と原因をチェック

2019年10月28日(月)5時20分 ウェザーニュース


2019/10/28 05:17 ウェザーニュース

空気が乾燥し口の中も乾きやすい季節になりました。ふとした瞬間に自分の口臭が心配になることはないでしょうか。
口臭について、鶴見大学歯学部付属病院口腔(こうくう)機能診療科准教授で、口臭外来を担当されている中川洋一先生に教えていただきます。

イヤな臭いはどこから?

口臭とは、口から出る息が臭うもの。現代では、仕事や通勤電車など人と近く接する機会も多いため、気になっている人も多いのではないでしょうか。口臭は、自覚するのが難しいものですが、上記の項目に心当たりのある場合は、臭いのもととなる可能性があるといいます。
「多くの人の口臭の原因は口の中の汚れです。プラーク(歯垢)や舌苔(ぜったい)から、臭いが発生するのです」(中川先生)
口内には、いわゆるむし歯菌や歯周病菌など様々な種類の細菌が棲んでいます。歯やすき間についたプラークや、舌の表面の白っぽい舌苔では、食事の食べカスや新陳代謝により剥がれ落ちた口内の粘膜などエサにして細菌が繁殖しています。卵の腐ったような臭いと言われる硫化水素、野菜の腐敗臭のようなメチルカプタンなど硫黄化合物が発生して、イヤな臭いとなるのです。

口臭の強い時間がある?

1日のうちでも、口臭には変化があります。一番強くなるのが、起床時です。
「夜寝ている間は、唾液の分泌が減り、口の中が乾いた状態になりやすいからです。唾液には洗浄作用や抗菌作用があります。唾液の分泌が少ないと口内の細菌が増え、口臭が強くなるのです」(中川先生)
ストレスなどで唾液の分泌が少なくなる場合も、口臭が強くなりやすいといいます。
また、食事の後に口臭が減るのは何故でしょうか?
「ものを噛んで飲み込むことで口内の細菌が減り、歯磨きでさらに減るからです。その後、細菌が増えるとともに徐々に強くなり、食事・歯磨きで減ります」(中川先生)
また、歯周病や進行したむし歯や、鼻や喉の病気などが口臭のもととなることもあります。たばこを吸っている人は、ニコチンやタールが臭います。

口臭対策の基本は歯磨きと舌磨き

口臭を減らすには、どうしたらよいのでしょうか。
「歯と舌の汚れを落として細菌を減らすことで、口臭を抑えることができます。歯磨きは正しくできている人が多いのですが、実は舌磨きも大切なのです」(中川先生)
中川先生が「磨き残しが少ない」と勧めるのが、ガーゼを使う方法です。
15cm程度のガーゼを水で濡らして軽く絞り、人差し指に巻いて舌を前後左右に優しくこすります。汚れたらガーゼの位置を変え、最後にうがいをします。
「強くこするなど、舌を傷つけないようにします。ガーゼに色がつかなくなるのが目安です。1日1回、朝食の歯磨きの後が効果的です」(中川先生)
適切な対策で、口臭の不安をなくして、秋を爽やかに過ごしたいものです。


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