皮と一緒がおすすめ? 知っておきたい、ゆずの栄養と健康効果

2023年12月20日(水)5時10分 ウェザーニュース

2023/12/20 05:04 ウェザーニュース

さまざまな柑橘類が旬を迎えています。この時季の代表的なものの一つ、ゆず。あたたかい鍋物のポン酢やゆず茶、漬物の風味付けから、お風呂に入れてゆず湯にと、特に冬には人気が高い柑橘類です。
ウェザーニュースでは、料理でゆずを使うことがあるか、アンケート調査を実施しました。結果は、「よく使う」が12%、「たまに使う」が65%で、全体で8割近くの人が使用しているようです。
また、都道府県別に詳しく見ると、ゆずの生産量日本一の高知県では「よく使う」という回答が4割に上っています。生産量が多い地域ほど、ゆずを料理に使う人も多いようです。

このゆず、実は香りが良く美味しいばかりでなく、栄養効果も非常に高いそうです。詳しい話を、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。

美味しいゆずを選ぶには

ゆずは7月下旬から青ゆずが出回り始め、熟した黄色のものが10月から翌年1月ぐらいまで出荷されます。
「ゆずは旬を過ぎると皮だけが成長して、皮と果肉の間に隙間ができて味が落ちていきます。旬の今が最高に美味しい時季にあたっていて、触ると固い感じがするものが多く出回っています。
こういうものは皮と果肉の間に隙間がなく果汁がたっぷりです。また、皮にハリがあり、香りが高いものがおすすめです。ヘタの切り口がカサカサして茶色くなってしまっているものは鮮度が落ちているので避けましょう」(吉田さん)

皮には果汁の4倍のビタミンCが?

ゆずは皮の方が栄養価が高いそうです。
「ゆずは柑橘類なので、果汁には風邪の予防には欠かせないビタミンCがたっぷり含まれている、というのはわかりますが、実は皮は果汁の4倍もビタミンCを含んでいます。
果汁が100gあたり40mgなのに対し、皮には160mgで、この時季盛んに出回る温州みかんの果肉が32mg、レモン果汁が50mgに比べると、いかにゆずの皮にビタミンCが多いかがわかります。
ゆずは、表皮と果肉の間の苦みのある白い部分を取り除けば、香りが高くて色も美しい食材になり、料理に添えるだけでも一層料理を引き立ててくれます。
また、皮は食物繊維も豊富です。食後血糖値の上昇を穏やかにする水溶性食物繊維、腸活に最適な不溶性食物繊維をバランスよく含んでいるので、果汁を搾った皮は捨てずにぜひ味わうようにしてください」(吉田さん)

カルシウムを効率よく吸収

ゆずはカルシウムを吸収しやすくする作用もあるそうです。
「ゆずにたっぷり含まれる酸味の素でもあるクエン酸には、カルシウムを溶けやすい形に変える働き、『キレート作用』があります。日本人に不足しがちなカルシウムの補給を助けるので、カルシウムの多い食品と一緒に摂りましょう。
たとえばシラス干しにかけたり、牛乳と混ぜて乳酸菌飲料風のドリンクにしても美味しくいただけますし、魚の塩焼きなどに添えると、さっぱりとして風味もよくなります」(吉田さん)
そのほかにもコレステロールの上昇を抑えるポリフェノールの一種の『ヘスペリジン』が含まれ、リラックス効果がある『ユズノン』、交感神経の働きを活性化させ、脂肪の分解を促進して内臓脂肪を減少させるといわれている『リモネン』、抗菌、鎮痛、鎮静作用がある『シトラール』なども含まれているそうです。
添え物や香りづけだけではもったいないほど栄養豊富なゆず。鍋物やあえ物、ドリンクなどでしっかり摂って、年末年始の体調管理に役立てましょう。

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