冬の唇荒れ こんな症状に要注意

2019年12月22日(日)10時0分 ウェザーニュース


2019/12/22 11:30 ウェザーニュース

冬はいつも荒れるから、と唇の荒れをそのままにしてはいないでしょうか。気を付けたい唇の荒れの原因と対策について、野村皮膚科医院(横浜市神奈川区)院長の野村有子先生に教えていただきます。

唇が荒れる原因はさまざま

冬は空気の乾燥から唇が荒れがちですが、乾燥以外にも原因があるようです。
「乾燥以外では、食べ物、紫外線、リップクリームを唇にこすりつけてゴシゴシ塗ってしまうことによる刺激なども、“荒れ”の原因となります。皮膚が荒れたり割れると、さらに敏感になるので、早めにケアすることが大切です。
部屋を加湿するほか、リップクリームなどで唇を保護しましょう。ワセリンなどは油分が多く保湿に優れ、柔らかいのでよいですね」(野村先生)
しかし、注意したい唇荒れもあるといいます。

注意が必要な唇の荒れって!?

【口唇ヘルペス】
「唇やその周りに、小さな水ぶくれができて、表面がピリピリ痛むのが特徴です。単純ヘルペスウイルスというウイルスで起きる感染症です。かぜをひいたり、熱やひどい疲労、日焼けなどがきっかけで、ウイルスが活性化して症状が出ます」(野村先生)
口唇ヘルペスが疑われるときは、皮膚科を受診しましょう。
「ピリピリしたり、痛痒さを感じたり、小さな水ぶくれなどがあれば、すみやかに皮膚科を受診してください。注意したいのは、絶対に患部に触らないことです。ウイルス性の病気なので、うつしてしまう可能性がありあます」(野村先生)
口唇ヘルペスは、一度治ってもウイルスが神経に潜伏するため、繰り返し症状が出ることがあります。
「何度も再発するという人は、あらかじめ皮膚科で飲み薬を処方してもらうことができます。今年の2月から承認された新しい薬ですが、ピリピリするなど症状が出始めて6時間以内に服用すれば、症状を抑えることができます」(野村先生)
※処方にはいくつか条件があるので、主治医に相談しましょう。

患部を触らないように注意

【口角炎、口唇炎】
唇がカサカサだけでなく、亀裂が入ったり、赤く炎症が起きることに悩まされることはないでしょうか。唇の端が切れたり、炎症を起こすのが口角炎、唇全体に症状が出るのが口唇炎です。
「原因は様々ですが、疲労や胃の調子が悪いなど、体調から起こることが多いです。ほかに、リップクリームや口紅でカブレて生じることもあります。マンゴーなどの食材や塩分、辛い食べ物が唇に付着して起こる場合もあります。
自分がどのような時に唇の荒れが悪化するのか、意識してみるといいでしょう。たとえば、歯磨き粉によるカブレや唇を舐める習慣が原因のことも。疲れなどから免疫力が低下しているときに、カンジダというカビの一種が増殖することもあります。
唇の荒れが1〜2週間経っても治らない場合、自分では気づかない原因の可能性があるので、皮膚科を受診しましょう」(野村先生)

忙しくても唇荒れも予防

忙しくなる年末にかけては、どのような注意をしたらよいのでしょうか。
「栄養が偏らないよう、食事をバランス良くとりましょう。ビタミンB群やビタミンCを補うとよいです。冬は、冷たく乾燥した風で唇の水分も奪われます。風に吹かれるときや、寝るときにマスクを使うのも1つの方法です」(野村先生)
皮膚が薄い唇はデリケートな部分です。ケアを忘れず、滑らかな唇を守りたいものです。


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