新古賀病院が「ユビー生成AI」活用で医師の業務時間を月30時間以上削減

2025年4月14日(月)13時47分 PR TIMES

電子カルテとの連携で看護添書作成時間は70%削減へ

 Ubie株式会社(本社:東京都中央区、共同代表取締役:阿部吉倫・久保恒太、以下「Ubie」)は、社会医療法人天神会 新古賀病院(所在地:福岡県久留米市、病院長:川崎友裕、以下「新古賀病院」)において、2024年5月より導入された「ユビー生成AI」の活用により医療文書作成業務の大幅な効率化を実現し、活用した診療科全体で医師の業務時間を月30時間以上(約20%程度)削減することに成功しました。削減により創出された時間を患者さんへの診療に充てることで、医療従事者の働き方改革と医療サービスの質向上の両立を実現しています。さらに、電子カルテとの連携による実証実験では、看護添書の作成時間を最大70%削減できる見込みです。

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■取り組み背景と導入目的

「医師の働き方改革」が2024年4月に施行されたことで、医師の残業時間に上限が設けられました。これを受け、各医療機関ではDXの推進や、医師の業務の一部を他の医療従事者へ移管する「タスクシフト」など、さまざまな手法で効率化が進められています。
新古賀病院は、福岡県久留米市を拠点に24時間365日対応の救急医療を提供する地域医療の中核病院です。福岡・筑後地域はもとより、近隣県からの救急患者も積極的に受け入れており、早期よりICTの利活用による医療の質向上と働き方改革に注力してきました。
同院では既に「ユビーAI問診」を導入し成果を上げていましたが、医師の退院時サマリや診療情報提供書、看護師の看護添書など、医療文書作成業務における負担が依然として課題となっていました。そこで、さらなる業務効率化を目指し、「ユビー生成AI」の導入を決定しました。

■具体的な活用事例と成果

新古賀病院では、2024年5月から循環器内科、脳神経外科、心臓血管外科、救急科をはじめ複数の診療科で段階的に導入を進め、現在では以下のような幅広い職種での活用を実現しています。

医師
・退院時サマリ
・診療情報提供書 等

ドクターズクラーク
・退院時サマリ
・診断書
・主治医意見書
・診療情報提供書 等

看護部
・看護添書 等

ユビー生成AIの導入により、医療文書作成業務の大幅な効率化を実現し、医師の業務時間を削減することに成功しました。ユビー生成AIの活用によりタスクシフトを推進した診療科において対象業務全体で概算約174時間かかっていた作業時間が32時間削減でき、これは該当業務時間全体の約2割の削減に相当します。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/48083/142/48083-142-93968c12d4c4c50eac5e2d999b8e087c-960x540.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
看護部においても顕著な成果が表れており、患者1名あたりの看護添書の作成時間を従来の20-30分から10分程度まで短縮し、一病棟あたり月間約5時間の業務時間創出を実現しています。
また、ユビー生成AIの活用により医療文書作成業務の標準化が進み、品質の向上も達成。医療従事者の業務負担軽減と質の高い医療文書作成の両立を可能にしました。

さらに現在は、電子カルテとユビー生成AIのAPI機能を活用したシステム間連携による、更なる業務効率化に向けた運用構築を進めています。
看護添書などカルテ記録を元にした要約業務において、従来のユビー生成AI機能の活用ではカルテ記録の引用や手作業での転記作業など、データの抽出作業に時間を要していました。

ユビー生成AIのAPI機能を利用することにより、データ抽出から生成までの一連の作業を自動化することで、作成時間を更に最大70%削減できる見込みです。これにより医師や看護師がさらにより多くの時間を患者さんのケアに充てることが可能となります。

また今後に向けて、一患者のデータを元にしたユビー生成AIの活用にとどまらず、API機能を活用し複数患者データをまとめて連携することを実証実験中です。これを実現することができれば、各種スクリーニングを夜間等に一括処理し、その結果をユビー生成AIの画面上や、電子カルテの患者一覧上での表示やアラート機能として活用することで、医療従事者の業務効率化と最適化を飛躍的に進めることが可能となります。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/48083/142/48083-142-162681bcfeaf0321cbfe38284cd5b201-960x540.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

※API(アプリケーションプログラミングインターフェイス)とは、


異なるシステムやアプリケーションを連携する際に用いられるデータや機能をやり取りするための仕組みのことです。

■今後の展開

医師やドクターズクラーク、看護部での成果を踏まえ、リハビリテーション課など人員数の多い職種への展開を積極的に進めていく方針です。特に看護部門では、既に実証されている効果をもとに、全病棟への展開を予定しています。
また、電子カルテとの連携についても、現在看護添書で検証している「データ抽出から文書生成までの自動化」を、退院時サマリや各種診断書など、より多くの医療文書作成業務へと拡大していく計画です。さらに中長期的な取り組みとして、複数患者のデータを一括処理する機能の開発を検討しています。
加えて、社会医療法人天神会 古賀病院グループでは、新古賀病院での成果を受け、系列病院である古賀病院21と新古賀リハビリテーション病院みらいでも「ユビー生成AI」の導入を進めています。

■社会医療法人天神会 新古賀病院 院長 川崎 友裕 様 コメント

医師の働き方改革が喫緊の課題となる中、生成AIの活用は、その解決策の一つとして大きな可能性を秘めています。当院では以前よりユビーAI問診を導入し問診業務の効率化を図ってきましたが、ユビー生成AIの導入により、退院時サマリや診療情報提供書など医療文書作成業務における効率化が大きく進展し、標準化された形式での作成が可能になりました。これにより、医師はより専門的な知識や経験を必要とする業務に集中でき、患者さんとのコミュニケーションも充実させることができています。今後も最新のテクノロジーを積極的に取り入れ、医療の質向上と医療従事者の働きがいを追求し、より安全で質の高い医療を提供することで、地域社会への貢献をより一層強化して参ります。

■社会医療法人天神会 新古賀病院 医療情報システム課 課長 久永 誠 様 コメント

ユビー生成AIの導入は、当院の医療情報システムに革新をもたらしました。特にドクターズクラーク、看護部が主体的にユビー生成AIへの指示文(プロンプト)の最適化に取り組み、約1ヶ月という短期間で運用体制を確立。医師からも高い評価を得るなど、現場主導での改善活動が実を結びました。このように職員の意識が変わり、自発的な業務改善が進んでいることは大きな成果です。今後は複数患者のデータを一括処理する機能など、さらに踏み込んだ活用方法の開発を進め、病院全体の生産性向上を目指して参ります。

■社会医療法人天神会 新古賀病院 ドクターズクラーク 主任 中島 由弥子 様 コメント

ユビー生成AIの導入当初は、新しい技術に対する不安の声もありましたが、実際に使用してみると『想像以上に便利』と、その性能に驚きの声が上がっています。ユビー生成AI導入前は、医師の負担軽減が求められる中、業務過多やスキル不足により退院時サマリや診療情報提供書作成補助などのタスクシフトの拡大が困難で、多くの課題を抱えていました。しかし、ユビー生成AIの導入により、ドクターズクラークによる医療文書作成補助が可能となり、タスクシフトの拡大とスキルの平準化が実現しました。これにより、経験の浅いスタッフでも質の高い下書き作成を可能にしています。各部署での活用が進む中、ユビー生成AIが医療現場に浸透することで、医療従事者が患者様と向き合うための時間が創出され、より安心で質の高い医療サービスを提供するための強力な支援ツールになると確信しています。

■社会医療法人天神会 新古賀病院 看護部 師長 中村 季実子 様 コメント

ユビー生成AIの導入にあたっては、私自身が実際に試した上でその効果を実感し、看護部の現場のスタッフに積極的に情報提供やサポートを行いました。活用をトップダウンで指示するのではなく、各スタッフが自由に試行錯誤できる環境づくりを心がけました。その結果、若いスタッフを中心に、現場主導で様々な活用方法が生まれ、業務効率化に大きく貢献していることを嬉しく思っています。また、各部署がそれぞれの特色に合わせてプロンプトを改良し、より質の高い医療文書作成を作成できるようになっています。特に看護添書の作成時間が大幅に短縮され、業務時間内に患者様と向き合う時間が増えたことは大きな成果です。今後も、ユビー生成AIをはじめとする最新技術を積極的に活用し、患者様にとってより質の高い、温かい看護を提供できるよう努めてまいります。


【医療機関向け「ユビーメディカルナビ」について】
「ユビーメディカルナビ」は診療の質向上を支援する医療機関向けサービスパッケージです。問診業務効率化を図る「ユビーAI問診」や、認知向上をサポートする「ユビーリンク」などを提供しています。「ユビーAI問診」は紙の問診票のかわりにスマートフォンやタブレットを活用した、医療機関の業務効率化を支える問診サービスです。医師は文章に翻訳された問診内容と病名辞書の結果を活用することで、電子カルテ記載に伴う事務作業が大幅に削減されます。結果として、より患者さんに向き合う時間が増え、診察等の医師にしかできない業務により集中していただけるようになります。2024年10月時点で、病院・クリニック合わせて全国47都道府県・1,800以上の医療機関で導入されています。第三回日本サービス大賞で「厚生労働大臣賞」と「審査員特別賞」を受賞しました。2024年5月からは、複数の生成AIを活用し、病院内のさまざまな業務効率化を支援する「ユビー生成AI」を開始しています。2024年12月に「生成AI大賞2024」にて特別賞と優秀賞を受賞しました。

ユビーメディカルナビ:https://intro.dr-ubie.com/
ユビー生成AI:https://intro.dr-ubie.com/hospitals/generativeai_lp

【Ubie株式会社が提供するサービス一覧】
▽生活者向け 症状検索エンジン「ユビー」
日本版:https://ubie.app/
US版:https://ubiehealth.com

▽医療機関向け「ユビーメディカルナビ」
https://intro.dr-ubie.com/

▽医療機関向け「ユビー生成AI」
https://intro.dr-ubie.com/hospitals/generativeai_lp

▽生活者とクリニックをつなぐ「ユビーリンク」
https://intro.dr-ubie.com/ubielink

【Ubie株式会社について】
「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに掲げ、医師とエンジニアが2017年5月に創業したヘルステックスタートアップです。AIをコア技術とし、症状から適切な医療へと案内する「ユビー」と、診療の質向上を支援する医療機関向けサービスパッケージ「ユビ—メディカルナビ」等を開発・提供。誰もが自分にあった医療にアクセスできる社会づくりを進めています。

所在地  :〒103-0023 東京都中央区日本橋本町三丁目8番4号 日本橋ライフサイエンスビルディング4 5F
設立   :2017年5月
代表者  :共同代表取締役 医師 阿部 吉倫・共同代表取締役 久保 恒太
URL   :https://ubie.life

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