トランプ氏「今すぐにでも利下げすべきだ」…パウエルＦＲＢ議長に「一刻も早く解任されるべきだ」

アメリカのトランプ大統領＝ロイター

写真を拡大

　【ワシントン＝田中宏幸、小林泰裕】トランプ米大統領は１７日、自身のＳＮＳに「今すぐにでも利下げすべきだ。パウエルは一刻も早く解任されるべきだ」と投稿し、米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）のパウエル議長を批判した。

　パウエル氏は１６日、米イリノイ州での講演でトランプ氏の関税政策を巡り、「一時的なインフレ（物価上昇）率の上昇を引き起こす可能性が非常に高い。長期化する恐れもある」と述べ、早期の利下げに慎重な姿勢を示していた。

　パウエル氏は、トランプ政権による関税引き上げの水準について「予想を大幅に上回るもので、インフレ率の上昇や成長率の鈍化などが見込まれる」と指摘。雇用の最大化と物価の安定というＦＲＢの「二つの責務」のバランスを取るのが「困難な状況に陥る可能性がある」と明かした。その上で、利下げを急がず、関税政策が景気や物価に与える影響を慎重に見極める考えを示した。