中西製作所の2代目:中西一正社長を中長期構えで買ってみるのも一法か

2025年4月30日(水)9時29分 財経新聞

 中西製作所(5941、東証スタンダード市場)。学校給食用厨房システムで業界トップクラス。広範な業務用厨房を手掛ける。マグドナルド/スカイラークG/ドミノピザなど全国ネットで知名度の高い顧客が多い点に、強さが求められる。過去4期間の収益動向、そして今期予想はこんな具合。

【こちらも】特殊土木で秀でたライト工業は、中計達成・新中計期待で中期構えが賢明か

 2021年3月期の「2.2%減収、3.3%営業増益」以降、「5.0%増収、24.6%営業増益/2.0%増収、34.6%営業減益/19.3%増収、83.4%営業増益」。そして今期は「1.1%増収(370億円)、8.0%営業減益(18億1000万円)」計画。第3四半期時点での実績は「270億円、11億7900万円」。堅実な収益動向が見て取れる。顧客が大手企業ゆえに、毎期の市場環境が把握しやすい結果だろう。

 本稿作成中の株価は2000円台前半から半ば水準。予想税引き後配当利回り2.15%。2月7日の年初来高値2950円から4月7日の2260円まで下落後の、戻り過程入りのタイミング。過去9年4か月近くの修正済み株価パフォーマンスは3.5倍水準。さてどう対応するか・・・

 現社長の中西一真氏は2代目社長。学卒後「他人の飯」を食べた後、2008年に中西製作所に入社。「当社の売上の50%以上が学校給食。昔から続けてきたので、機械自体が使いやすい。学校給食にもいろいろなプランニングがあるので、それぞれに適した枠組みに応じたプランニングを提案できる」とした上で、今日までをこう振り返っている。

 「正直、入社当時はビックリした。BtoBの会社にありながら業務が、全くシステム化されていなかった。パソコンは課に1台程度しかなく、書類などは手書き。新人の育成も“見て習え”という風潮。管理部長になったタイミングで土台作りから始めた。1人に1台のパソコン。社外や家でも仕事が出来る体制に変えた。そのためにもと言うことから、1人1台の携帯電話を用意した・・・」

 「社長になったのは2018年。社内からもブツクサ言う声は聞こえてきたけど、とにかくシステマティックな会社にしなくてはならないと思った。属人的な進め方を脱しなければならない。いま風に言えばDX化を図っていった」

 「パソコンの持ち出しはNGだった。でも、そんなのおかしいと思った。“これって外に漏らしちゃいけないの”って、社内に諮った。本当に漏らしちゃいけないこと以外は、真似されたっていいじゃないか。大事なのはリーディングカンパニーとしてどんどんクリアな会社になり、もっともっと大きな会社にすればいいじゃないかと発信した。雑音はあったけど」

 俗に言う2代目社長と中西氏は、いささか異なっていたようである。中長期構えで2代目社長を買ってみるのも、一法かも・・・

財経新聞

「社長」をもっと詳しく

「社長」のニュース

「社長」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ