NTT、業績好調なNTTデータグループを完全子会社化…通信とITサービスの融合加速
2025年5月8日(木)9時54分 読売新聞
NTTデータ
NTTは、上場子会社でIT事業などを手がけるNTTデータグループを完全子会社化する方針を固めた。通信とITサービスの融合を進めて成長につなげる狙いがあり、投資規模は2兆円超となる見込み。8日にも発表する。
データグループは、国内で企業向けのIT事業やデータセンター事業などを展開する。NTTグループの海外事業も統括している。
NTTは、データグループの株式の57・7%を保有しており、残りの株式を株式公開買い付け(TOB)を通じて買い取る。買い付け価格は、足元の株価に3〜4割のプレミアム(上乗せ)を付ける方向だ。データグループは上場廃止となる見通し。
NTTはグループの再編を加速している。2020年に上場子会社だったNTTドコモを完全子会社化。22年にはグループの海外事業をNTTデータに集約していた。
企業のデジタル化の加速を追い風にデータグループの業績は好調で、増収増益が続いている。25年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比1・4%増の4兆4300億円、本業のもうけを示す営業利益は8・5%増の3360億円としている。