加藤登紀子「憲法を守り抜けたのは日本の宝」 改憲意欲の石破首相へ「日本が世界平和への鍵を握る」と訴え
2025年5月5日(月)17時8分 スポーツニッポン
歌手の加藤登紀子(81)が4日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。石破茂首相が憲法記念日の3日に開かれた改憲派集会にビデオメッセージを寄せたことを受けてコメントした。
石破首相はメッセージの中で「緊急事態対応、自衛隊の明記、それを最優先に取り組んで参りたい」「憲法審査会の議論がさらに進み、国会発議が早期に実現するよう党として尽力する」と改憲早期発議に意欲を示した。
総合司会を務めるフリーアナウンサー・膳場貴子から憲法に対する思いを聞かれると、「私はずっと戦後を見てきた世代ですので、この憲法を守り抜いた80年、今、現状本当に良かったと思ってるんです。この守り抜けたというのは、日本の宝だと思ってる」とコメント。
「60年安保で日米安保条約というのが結ばれた、改定された時に、一番強い圧力、改憲圧力がアメリカから来たと思うんです。よく改憲派の人たちが“この憲法はアメリカから押し付けられた憲法だから”という論法で言ってるが、実際にその圧力を跳ね返してきた力というのは自民党の中にもあったと思うし、絶対守り抜くという反戦の気持ちの人たちも支えてきたと思う」と憲法を守り抜いた人々の思いを説明。
そして「現状、日本が健全な意味で自衛隊の…改憲しなくても存続できているわけです。その現状を見るべきだし、あらゆる国家間の紛争を武力によって解決しないっていう切り札を持っている国は本当に貴重な国」と戦争放棄をうたう9条の意義を強調。9条があるからこそ「その交渉、平和交渉を必ずしていくんだっていうカードを持ってることは、相手の国に対しても平和交渉を求めるわけだから、世界全体を平和な世界にしていくための鍵を握っているのは日本なんです」と訴えた。
「そのことを自民党の人たち、石破さんにも理解してほしい」と要望し、「軽はずみに改憲したほうがいいっていう考えは、若い人たちもじっくり考えて、重大な問題ということをお伝えしたいと思います」と約2分に渡って思いを語った。