5月にやってくる「自動車税」お忘れなく 海外にいてもできる...スマホで「オンライン納付」には欠点も

2025年5月9日(金)12時10分 J-CASTニュース

5月は自動車税の季節である。

大型連休で散財し、「お金がない!」とあわてる人もいるはずだが、いざとなればスマホ決済で自動車税を支払うことも可能だ。PayPayカード所持者であれば、PayPayを介したクレカ支払いもできる。今は現金がなくとも、自動車税を納税できる時代だ。

しかし、自動車税のキャッシュレス支払いには1つ問題点も。それは「納税証明書が発行されない」という点だ。キャッシュレスの場合、手元に残るのは納付書のみである。

これは車検や車の売却などの際、むしろ障害になってしまうおそれがある。

海外にいても問題なく納付できるが...

自動車税や軽自動車税の納付書は、車両の所有者の自宅に郵送される。

その納付書に記載されているバーコードを、スマホのカメラで読み取る形で支払うことができる。これはeLTAX(地方税ポータルシステム)を使った仕組みで、PayPay、楽天ペイ、au PAY、d払いなどのスマホ決済アプリと紐付けにすればいい。

eLTAXを利用した納税は、日本国内だけでなく世界のどこにいても対応することができる。筆者はインドネシアで納付したことがある。まったく問題なく納税を済ませることができた。

しかし、この方法では納税証明書というものがいっさい出ない。

もっとも、納税証明書がなければ車検に臨むことができない......というのは数年前までの話。

今では「JNKS」という自動車税納付確認システムが確立し、これが車検手続きのデジタル化に寄与している。具体的には、車検場窓口の職員がJNKSを通じて納付証明をオンラインで確認できるのだ。

ただし、スマホ決済を利用した納税からJNKSにその事実が記録として反映されるまでにはタイムラグがある。納税から3週間以内の車検であれば、居住の市区町村の窓口で紙の納税証明書を発行してもらうのがベター。なお、納税証明書の発行は有料である。

国のデジタル化は「中途半端」?

また、車を売却する際には、販売店から納税証明書の提出を求められることがほとんどではないか。

国は税金に絡むさまざまな手続きをデジタル化する方向で力を入れているが、残念ながら現時点では「中途半端」にとどまる。肝心な場面で紙の証明書を持っていなければならない......ということが見受けられるのだ。

そのため、現状は納付書の納税者控えにスタンプが押される形の決済が最適かもしれない。

スマホ決済による納税は、海外出張で離日しなければならない場合や、自動車税納付の期限を忘れて明日まで何とかしないといけない——。そんな「緊急事態」の時に活用するのが理想的だろう。

いずれにせよ、自動車税は原則5月末日までに納付していなければならない。スマホ決済という手段があることも、ここでしっかり認識しておきたい。(澤田真一)

J-CASTニュース

「自動車税」をもっと詳しく

「自動車税」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ