鉄鋼の生産過剰「一段と進む」とOECD指摘…中国やインドの生産能力増強で

2025年5月27日(火)17時16分 読売新聞

パリにあるOECD本部=AP

 【ロンドン=中西梓】経済協力開発機構(OECD)は27日、2027年までに世界の鉄鋼生産能力が24年比で最大6・7%増加するとの報告書を発表した。鉄鋼需要はほぼ横ばいで推移するため生産過剰が一段と進み、国際的な枠組みによる対処が不可欠だと指摘している。

 報告書によると、27年の鉄鋼生産能力は中国が最大4%、インドが同17%、それぞれ24年比で増強し、世界全体では最大で26・4億トンになる見通しだ。これに対し、需要は24年の18・7億トンから27年には19・2億トンと微増で推移する見込みという。設備の稼働率は健全な水準とされる80%を下回り、70%程度まで低下する公算が大きい。

 中国は24年、世界の需要の約6%にあたる1・2億トンの鉄鋼を輸出した。OECDは、中国政府による多額の補助金によって採算割れとなる価格帯の鉄鋼が輸出され、競争がゆがめられていると指摘している。

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