北海道遠軽町・白滝遺跡群出土の石器が国宝に決定!~オホーツク初、北海道内2件目、国宝としては最古~

2023年6月28日(水)15時30分 @Press

重要文化財であった遠軽町の白滝遺跡群の出土品が6月27日に、文部科学省告示により国宝に指定となりました。
後期旧石器時代(約3万年前〜1万5千年前)のものとしては、質量ともに国内では群を抜き、世界的な価値を持つと専門家からも高い評価を受けています。
白滝遺跡群の出土品が重要文化財から国宝への格上げまで足かけ12年。旧石器時代の遺物が国宝に指定されるのは初めてで、国宝の中で最古となります。
北海道内の国宝指定は2007年の中空土偶(函館市)に続く2件目で、オホーツクでは初となります。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/360392/LL_img_360392_1.jpg
大形尖頭器

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/360392/LL_img_360392_2.jpg
国宝「北海道白滝遺跡群出土品」の代表的な石器

photo by M.Sato


【ポイント】
◎石器群や接合資料から石器製作技術の変遷が確認できる
◎黒曜石原産地における原石の搬入や石器の搬出により当時の人類の活動がわかる
◎白滝産黒曜石の分布から人の移動や流通を知る手がかりとなる

2023年6月27日、文部科学省告示により北海道のオホーツク、遠軽町・白滝遺跡群の出土品が国宝指定されることが決定しました。白滝遺跡群出土品の多くは遠軽町白滝地域の北部にそびえる赤石山(標高1,147メートル)一帯で採取された黒曜石を素材として、これまで約760万点の石器や破片が出土し、このうち1,965点が国宝指定されました。
今回、高い評価を得たのは、その資料の豊富さです。発掘調査の成果から、旧石器時代の石器製作技術の変遷や生活の様子、さらに白滝産黒曜石はサハリンから東北地方にまで分布していることから当時の人の行動範囲を裏付けるものとして重要な役割を担っています。
これらの出土品は、遠軽町白滝にある「遠軽町埋蔵文化財センター」で常設展示しています。センターでは、本物の黒曜石から世界に1つだけの石器(やり先)を作る、ものづくり体験も実施中。予約なしで、学芸員や専門のスタッフが指導しますので、いつもでも気軽に楽しく安全に体験できます。


【黒曜石とは】
約220万年前の火山活動によって噴出したマグマが急速に冷え固まった火山岩です。黒く輝くさまは、別名「天然ガラス」と呼ばれるほど美しく、割っただけで鋭い刃物になるため、旧石器時代や縄文時代など金属器が普及するまでは、様々な道具の主要な材料でした。
遠軽町白滝地域の赤石山は、国内最大級の黒曜石産地であり、いくつもの黒曜石露頭が確認されています。露頭では大形の黒曜石の原石を入手することができます。特に旧石器時代には大形石器を製作する傾向にあることから、良質な黒曜石を求めて赤石山の山頂部まで入っていたと考えられます。


【遠軽町埋蔵文化財センターのご案内】
〒099-0111 北海道紋別郡遠軽町白滝138-1 白滝総合支所内
TEL:0158-48-2020

●開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)

●休館日/夏期(5月〜10月) :無休
冬期(11月〜翌4月):土・日・祝日、年末年始(12/31〜1/5まで)休館日

●埋蔵文化財センター入館料(2階)
【常設展示室】 :一般320円(*団体260円)、高校生以下160円(団体130円)
*団体料金は10名以上から適用となります。
*未就学児は無料です。
*高校生以下とは、小学生、中学生、高校生をいいます。
【年間パスポート】:一般1,050円、高校生以下530円
*発行日から1年間有効です
*体験学習室使用料も適用となります

●学芸員による展示解説
【常設展示室】:無料
*埋蔵文化財センターには、考古学専門の学芸員が常駐しています。
展示室の解説をご希望の方はお気軽にお声かけください。


【一般の問い合わせ先】
一般社団法人えんがる町観光協会
〒099-0414 北海道紋別郡遠軽町南町3丁目
事務局長 小林 昌樹(こばやし まさき)
TEL/FAX : 0158-42-8360
e-mail : niji@engaru-kankou.jp
お問い合わせ日時: 平日9時〜17時


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