極上スイーツで人生を変える『パリ・ブレスト』艶やかな場面写真&本予告
2024年1月14日(日)16時0分 シネマカフェ
育児放棄の母親の下、過酷な環境で過ごしているヤジッド(リアド・ベライシェ)にとって唯一の楽しみは、フォスターファミリー(里親)の家で団欒しながら食べる手作りのスイーツ。いつしか自らが最高のパティシエになることを夢みるようになっていた。
やがて、児童養護施設で暮らしはじめたヤジッドは、敷居の高いパリの高級レストランに見習いとして雇ってもらうチャンスを10代で掴み取る。毎日180キロ離れた田舎町エペルネからパリへ長距離通勤し、ときに野宿をしながらも必死に学び続け、活躍の場を広げていく。
偉大なパティシエたちに従事し、厳しくも愛のある先輩や心を許せる親友に囲まれ、夢に向かって充実した日々を過ごすヤジッド。
ところが、そんな彼に嫉妬する同僚の策略で、突然仕事を失うことに。失意のどん底から、持ち前の情熱でパティスリー世界選手権への切符をようやく手に入れるが…。
解禁となった本予告映像は、次々と登場する艶やかなスイーツに目が釘付け。不遇な環境で育った少年ヤジッドが、お菓子作りの才能を開花させ、努力の末に夢を掴んでいく姿を捉えていく。
最初はただ夢中になってお菓子作りを楽しんでいたヤジッドだったが、やがてその才能を周囲から認められ「パティシエのコンテストで人生を変える」という夢を持つように。憧れだった師匠のもとに飛び込み、鍛錬と挑戦に明け暮れるヤジット、そしてそこで出会うかけがえのない仲間たち。
「成功を掴むヒントが隠れている」という辻口博啓(「モンサンクレール」オーナーシェフ/日本スイーツ協会代表理事)からのコメントも心に響く“目にも美味しい“予告が完成した。
また、11点のシーン写真は、チョコレートを繊細に扱うヤジットの姿や、パティシエの師匠と対峙する様子のほか、子ども時代のヤジッドが色とりどりのスイーツが並ぶショーケースに思わず魅入る様子も。
いずれも、お菓子作りを人生の目標に定めた彼の生き様の一部を刻むようなものとなっている。
本作は、22歳でパティスリーの世界選手権のチャンピオンに輝いた天才パティシエ、ヤジッド・イシュムラエンの自伝書「Un rêve d'enfant étoilé: Comment la pâtisserie lui a sauvé」(スターを夢見た幼少時代:菓子作りが彼を救った理由)を基に映画化したサクセス・ストーリー。
現在のヤジッドは世界各地の最高級ホテルのコンサルタントや高級ブランドとのコラボレーションを務め、南仏アヴィニョンやパリに自身の店舗を持つ人気パティシエ。
14歳でパリの菓子職人の見習いに、やがてパスカル・カフェをはじめ、フィリップ・コンティチニといった著名なパティシエのもとで次々と修行を重ね、モナコのジョエル・ロブションのレストラン「ル・メトロポール」でスーシェフを務めた。そして、2014年にGelato World Cup(冷菓世界選手権)のチャンピオンとなっている。
そんな主人公を演じたのは、TikTokで6,600万人のフォロワーを持つ映像クリエイターとして人気のリアド・ベライシュ。
インフルエンサーとしての活動以外に、役者としても活躍する彼は、本作に出演するために料理の集中講座を受け、ヤジッドから直々にパティスリーの創作を伝授してもらいながら役づくりに励み初主演を果たした。
そして、もうひとりの<主人公>として見逃せないのは、ヤジッド本人が準備期間のみならず撮影中も全ての<出演シーン>を監修した、美しく華麗なデザートたち。
ヤジッドの代名詞ともいえる、フォークを刺すとパリっと割れ、中からクリームがとろけ出す「パリ・ブレスト」、大きなさくらんぼの形をした、艶やかなチョコレートのコーティングが芸術的な「フォレ・ノワール」といった、数々の垂涎ものデザートが登場するのも見どころの1つとなっている。
監督は本作が長編監督デビューとなるセバスチャン・テュラール。ヤジッドの波瀾万丈な半生をテンポよく、まるで“パティシエ版『ロッキー』”のように、熱く描き出している。
『パリ・ブレスト 〜夢をかなえたスイーツ〜』は3月29日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開。